通算8枚目。Larry Coryellの傑作「Offering」
Musician●Larry Coryell(guitar)
Title●Offering(1972年)
■Tower Recordで購入
ジャズロックギター界の革命児Larry Coryell(ラリー・コリエル)による通算8枚目のソロアルバムです。1972年Vanguard Recordsよりリリース。1972年1月17日、18日、20日にNYC「Vanguard Studios」でレコーディングされています。長らくCD化が望まれていましたが、2002年にイタリアのレーベルによってやっと「復刻」されました。メンバーに「Tomrrow Never Knows」に客演した縁でSteve Marcus(soprano sax)を迎え、一段とパワーアップしました。前作「Barefoot Boy」(1971年)あたりから確立し始めたゴリゴリのジャズロック路線にますます磨きが掛かり、文句なしに楽しめます。いきなりギンギンのエレピで始まる#1「Foreplay」から凄まじい勢いで疾走します。
興味深いのがCD化にあたってライナーにほぼコンプリートなものと思われるディスコグラフィーが載っていることです。前出「Barefoot Boy」やスイスでのライブ音源「Fairyland」(1971年)、NYCでもライブ音源「At The Village Gate」(1971年)の3作がブルース色が強く、1973年リリース「The Real Great Eacape」でフュージョン色を強めたわけで、この「Offering」はその折衷というか分岐点になることがわかります。1966年の「Free Spirit」から始まり1999年「Monk,Trane,Miles & Me」に至るまでレーベルの詳細も記載されているのでFlying Dutchman、Vanguard、Aristaなど、それぞれのレーベルによって微妙に異なるサウンド作りを検証するうえで、大変な資料価値があると思います。
●Musicians
Larry Coryell / guitar
Steve Marcus / soprano saxophone
Mike Mandel / electric piano with fuzz-wah
Mervin Bronson / bass
Harry Wilkinson / drums
●Numbers
1. Foreplay
2. Ruminations
3. Scotland I
4. Offering
5. The Meditation Of November 8th
6. Beffar's Chant
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