叙情派鍵盤楽器奏者Mike Nockによる唯一のECM作品「ONDAS」
Musician●Mike Nock(piano)
Title●Ondas(1982年)
■ディスクユニオンで購入
久々のジャズピアノ、ECMネタです。ニュージーランド出身のベテラン鍵盤楽器奏者、Mike Nock(マイク・ノック)による作品です。コンテンポラリー系音楽の宝庫「ECM」より1982年にリリースされていますが、結果として同レーベルでの唯一の作品です。参加メンバーはEddie Gomez(bass)、Jon Christenssen(drums)というECM最強ともいえるリズム隊です。1981年11月、オスロのTalentスタジオでレコーディングされています。Mike Nockは寡作傾向にあるのであまり知名度が高くないように思われますが、傾向としてはBill Evans直系、Richie Beirach兄弟子系という感じでしょうか。リリカルな味わいを武器とするミュージシャンです。いかにもECM総帥アイヒャー氏が好みそうな感じです。ほかにはJohn AbercrombieやDave Liebmanとの共演作があります。
リズム隊の顔ぶれからいって容易に想像できるように、ここで聴かれる音楽はまさに「80年代型ECMミュージック」の典型。静かに深く人の心に沁み込むような清逸なメロディー、それでいて強烈な印象を残すリリシズムは圧巻の一語です。確かにプレイ自体はBill EvansやRichie Beirachのイメージがあるのですが、やはり聴こえてくるのはMike Nockそのものです。主役を盛り立てながらも強烈に自己アピールするリズム隊も秀逸。CD自体はどうやら廃盤扱いにななっているようですが、本家ECMのサイトでもMP3音源を扱っているようです。ピアノトリオファン、ECMファンにとっては必聴、必携の音源♪
●Musicians
Mike Nock / paino
Eddie Gomez / bass
Jon Christenssen / drums
●Numbers
1. Forgotten Love
2. Ondas
3. Visionary
4. Land Of The Long White Cloud
5. Doors
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