名盤「Devotion」だったMcLaughlinの「Marbles」
Musician●John McLaughlin(guitar)
Title●Marbles(2011年)
■Amazonより購入
先日1月4日、なんと70歳の誕生日を迎えた英国ジャズロックギターの帝王John McLaughlin(ジョン・マクラフリン)の「新譜」と思いきや、実は名盤「Devotion」(1971年)のリイシュー盤だったというオチがついたトホホ物件です。2011年リリース(正確にはリイシュー)。実は数ヶ月前から密林サイト上に忽然と現れていたので気にはしていたのですが、まさかのリイシューとは。しかし、タイトルなどを手がかりに冷静に対処すれば容易に判明したはずです。
改めまして「Devotion」は「Extrapolation」(1969年)に続いてリリースされたキャリア2作目で、Tony Williams Lifetimeの「Emergency」「Turn It Over」に参加した後にレコーディングされた音源です。「Emergency」繋がりからオルガン奏者Larry Youngとジミヘン「Band Of Gypsies」でお馴染みのアフリカ系アメリカ人Buddy Milesが参加しています。Mahavishnu Orchestra以前のジャズとロックとの狭間で蠢いていた頃の音源です。並行してJohn Surmanなどとの英国フリージャズ系ミュージシャンとの共演音源も多数残されています。
音的には「Extrapolation」と「Emergency」の中間点あたりにあり、インド思想にのめり込む前の録音ということもあり、混じり気なしのまさにガチンコのジャズロック。特にLarry Youngのオルガンが効いていますね。
この物件、恥ずかしながら「新譜」であると早合点して購入してしまったトホホ物件の典型なのですが、おそらく入念なリマスター作業が施されたのでしょう、音質は極めて良好です。音圧もいい感じです。元が良くなかったということもありますが、まるで違った音源ではないかと一瞬錯覚するほどです。これは「怪我の功名」ですね。とても新鮮な気持ちで臨めたわけです。McLaughlinファンはもちろんですが、オリジナル「Devotion」を聴いたことがない人はせっかくですから入手されることをお勧めします。私が密林で予約注文したときは、何と約800円という破格のお値段でした。
●Musicians
John McLaughlin / guitar
Larry Young / fender Rhodes piano,Hammond B3 organ
Billy Rich / bass
Buddy Miles / drums,percussions
●Numbers
1. Marles
2. Devotion
3. Don't Let The Dragon Eat Your Mother
4. Purpose Of When
5. Dragon Song
6. Siren
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