日野元彦さんの「TOKO At Menu In Jazz」をCDで聴く
Musician●日野元彦(drums)
Title●TOKO At Menu In Jazz(1975年)
■Yahoo!オークションで入手
以前にも記事にしましたが、いまは亡き日野元彦さんの貴重音源を入手しました。アナログでは所有していたのですが廃盤扱いのCDはなかなか見あたらず、数年越しの執念でやっと入手した次第です。1975年7月20日、三重県の「合歓の里」で行われたジャズフェスティバルでのライブ音源です。参加メンバーは益田幹夫(keyboard)、渡辺香津美(guitar)、鈴木勲(bass)というカルテット構成です。
#1 You Make Me So Sad
益田幹夫さんの曲です。強烈なエレピが全体を支配する典型的なジャズロック。益田さんは当時のチック・コリアをかなり意識していますね。曲中盤から渡辺香津美さんのギターが唸りを上げますが、これがまた強烈なソロの連発です。いまと違ってかなりディストーションが効きまくったソロは凄まじいまでの破壊力です。鈴木勲さんのベースも五臓六腑を刺激しまくりです。フリーキーな感じのベースはバール・フィリップスやヴィトウスあたりを感じさせます。これを聴かずして日本のジャズは語れません。それだけもの凄い熱演です。
#2 Olive's Step
香津美さんの曲です。同名タイトルのアルバムより。香津美さんのギターはスタジオテイクよりもかなりワイルドで、これまた弾きに弾きまくっています。元彦さんと鈴木勲さんの強力リズム隊も凄まじい破壊力。ライブということもあってか鈴木勲さんの暴れぶりには目を見張ります。曲後半になって益田さんの鍵盤が乱入してきますが、そこでの香津美さんのバッキングは素晴らしいの一語。
#3 Endless Way
香津美さんの曲。同名の自身3枚目のアルバムから。ラリー・コリエル的な香津美さんのフィードバックからスタート。鈴木勲さんのベースが雄叫びを上げ始めると、メンバー全員が狂乱の世界へと突入します。香津美さんのギターは恐ろしいまでに唸りに唸っています。後半になって元彦さんが地鳴りのような音を合図に、再び益田さんと香津美さんの激しいバトルが展開され、やがて大団円に。同時期のMahavishnu OrchestraやReturn To Foreverと比較しても何ら遜色を感じさせない熱演にはただただ唖然とするだけです。
●Musicians
日野元彦 / drums
渡辺香津美 / guitar
鈴木勲 / bass
益田幹夫 / keyboards
●Numbers
1. You Make Me So Sad
2. Olive's Step
3. Endless Way
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