新感覚派ギタリストSteven Kirbyの1st「Point Of Balance」
Musician●Steven Kirby(guitar)
Title●Point Of Balance(1996年)
■Amazonより購入
イギリス出身のコンテンポラリー系ギタリストSteven Kirby(スティーヴン・カービー)による1stです。1996年リリース。おそらく日本ではまったく無名の存在だと思うのですが、Allan Holdsworthがセッション参加したベース奏者David Hines「Nebula」(2005年)に参加した実績もあります。オフィシャルHPもないので彼の出自自体もまったく謎なのですが、ライナーを頼りに辿っていくと10代の頃はEric ClaptonやJimi Hendrixなどにはまっていたそうですが、Pat Metheny「Bright Size Of Life」に刺激を受けてコンテンポラリー系へと転向。のちにアメリカへ渡りバークリー音楽院に入学しています。
Methenyから強い影響を受けたということから、そのプレイスタイルはコンテンポラリー系の王道を行くもの。個人的にはMethenyよりもJohn AbercrombieやBill Frisellあたりからの影響を強く感じます。ECMのカタログに載っても不自然ではない透明感と北欧的な叙情性が強く感じられるからです。特に#1「Forest Road」は独特の籠もったようなヴォイシングとリリカルなソロ回しが大変美しい曲。ちょっと北欧ジャズの香りも漂いますね。楽曲というよりもソロを中心に組み立てるあたりもECM系に近いアプローチではないかと思います。あらためて曲タイトルを見直すと「いかにも!」という雰囲気がプンプンと漂っています♪
●Musicians
Steven Kirby / guitar
Harvie Swartz / bass
Garald Wilfong / bass
Bevan Manson / piano
Bennet Paster / piano
George Schuller / drums
John Mettam / drums
Carl Clements / sax
●Numbers
1. Forest Road
2. Dawn
3. Point Of Balance
4. An Ever Fixed Mark
5. High Place
6. Mima's Way
7. When I Knew
8. Travels
9. Mid-Winter Night's Dream
« 伝説の激辛HMユニット「Haji's Kitchen」唯一の作品 | トップページ | Kotzen-Howeの2nd「Project」はややリラックスムード »
「ジャズギター」カテゴリの記事
- David Gilmore / Transitions(2017年)(2017.04.08)
- Kurt Rosenwinkel / Caipi(2017年)(2017.04.02)
- Wolfgang Muthspiel,Mick Goodrick / Live At The Jazz Standard(2010年)(2016.08.06)
- John Abercrombie / Within A Song(2012年)(2016.07.03)
- Albert Vila / The Unquiet Sky(2014年)(2016.06.25)
コメント
« 伝説の激辛HMユニット「Haji's Kitchen」唯一の作品 | トップページ | Kotzen-Howeの2nd「Project」はややリラックスムード »
ご無沙汰しております。
このギタリストは素晴らしいですね!
これが手に入らなかったので North Light (確か、先に記事にされておられましたね…) を、久しぶりに、データ購入ではなくCDでポチッと購入しました(^ ^)
ついでにデータは持ったいたのですが goodrick & muthpiel のduo live のCDもポチッとしてしまいました。
ラックがあふれており、盤買いはしないと、なかば心に決めていたのですが…
奇天烈音楽師様は罪な御仁ですw
新らし目のギタリストは朝日新聞の夕刊掲載で見つけたアルゼンチン音響派の Fernando Kabusacki 位しか聞いてませんが…
今年の新譜では Chuck Loeb と Stanley Jordan(まだ現役だったのですねぇ~) がナカナカ良いです。
あとは、Kabusacki つながりで聞いた Ben Allison(Bs) のAction-Refraction(今年の新譜)の最終トラックでハジけたフリー演奏をしている Brandon Seabrook なるフリー系、バンジョー&ギターを見つけ…
Brandon Seabrook が率いる SEABROOK POWER PLANT(1作目)を聞きましたが、コメディー系?フリー・カントリー?作品で笑えます(^ ^;
ではでは
投稿: betta taro | 2011年11月14日 (月) 19時28分
betta taroさま
亀レスご容赦願います。
この人、Pat Methenyフォロワーと公言しながら、微妙に外したあたりで勝負している
あたりが好きです。
ただ最近は活動歴がないようで心配と言えば心配です。
グッドリックとムースピールの音源、私も確かにもっているはずですが、
見つからず…。
これは諦めて買い直しなさいというお告げなのかもしれません(笑)
投稿: 奇天烈音楽士 | 2011年12月29日 (木) 12時32分