ヴァイオリンが加わった激しいインプロの応酬 Marc Ducret「Tower Vol.2」
Musician●Marc Ducret(guitar)
Title●Tower Vol.2(2011年)
■メーカーサイトより購入
フランス出身のフリー系ジャズギタリストMarc Ducret(マルク・デュクレ)は当欄でもたびたび登場しているミュージシャンです。日本ではまだまだ無名な存在であるうえに、作品リリースもまさに神出鬼没。ゲスト参加はともかくリーダー作であっても公式HPになかなかアップされないという有様。何とか情報戦を征して入手したのがこの盤です。前作「Tower Vol.1」(2011年)の続編的な作品になるのでしょう。2010年9月24日、25日、フランスでレコーディングされています。前作と同様、Ayler Recordsというフリー系レーベルからリリースされています。
前作「Tower Vol.1」は「Ducret対管楽器集団」という構造でしたが、今回は「Ducret連合軍VSヴァイオリン」という感じで臨んでいます。参加メンバーはTim Bernne(sax)、Tom Rainey(drums)という「Sience Fiction」や「Big Satan」などでお馴染みメンツに、今回はDominique Pifarelyというヴァイオリン奏者が加わった変則カルテット構成に。このDominique Pifarelyが大変なくせ者で、Marc DucretはもちろんTim Bernneにまで絡んでいく始末です。いわば鉄壁の守りを誇るDucret軍団に紛れ込んだ暴れん坊な異分子という感じです。アルバム自体は3部構成になっていますが、第1部ではTim Bernneに、第2部ではDucretに執拗に絡みまくりますが、第3部では反省したのか全員と和気あいあいといった感じです。
毎度のことながらあまり一般的な物件とは言えませんが、全国5万人のDucretファンにはもちろんのこと、フリージャズギター好きの方には強力推薦いたします♪
●Musicians
Marc Ducret / fretless guitar
Tim Bernne / sax
Tom Rainey / drums
Dominique Pifarely / violin
●Numbers
1. Sur I'Electricite
2. Real Thing #3
3. Softly Her Tower Crumbled In The Sweet Silent Sun
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