まるで自主制作盤のようなSean Waylandの「Live At Wangaratta」
Musician●Sean Wayland(piano)
Title●Live At Wangaratta(2007年)
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豪州出身の鍵盤楽器奏者Sean Wayland(ショーン・ウェイランド)がWangarattaという場所で行われたジャズフェスティバルに出演したときのライブ音源です。2007年11月収録。参加メンバーは盟友とも言えるJames Muller(guitar)に加え、Matt Penman(bass)、Jochen Rueckert(drums)というカルテット構成。James MullerはAllan Holdsworthとの共演でお馴染みのChad Wackermanのリーダー作2枚でHoldsworthyぶりを発揮していた例の技巧派プレイヤーです。
最近ではエレピを操ることのほうが多いSean Waylandですがこのライブでは生ピアノ1本で臨んでいます。オージージャズ特有の明快さと力強さは相変わらずですが、ときに聴かせるEvansばりのリリカルさとの対比はお見事の一語です。James Mullerのギターも唸りに唸っています。相変わらず短いセンテンスに目一杯フレーズを詰め込み力技にはため息が出ます。一言で言うと大変良質なコンテンポラリー系ジャズライブなのですが、随所で聴かれる一筋縄ではいかない技の応酬にはただならぬ緊迫感が漂います。
ところでこのCD、一応Wayland自身のレーベル「SEED」から正式リリースされたものですが、相変わらず粗末極まりない紙1枚のペラペラジャケット。しかも、スタジオワークが乱雑で曲が突然フェードアウトしたりとまるで自主制作盤的な雑な作りです。おまけに極端にプレス数が少ないのでしょう。リリース直後に廃盤というワケありの珍盤のようです。多くは予算的な部分が大きいと思うのですが、せっかくの好演が台無しになってしまっていることが残念です。どうやらWayland自身が自宅スタジオでミックス作業を行ったようですね。
動画は2003年のものです♪
●Musician
Sean Wayland / piano
James Muller / guitar
Matt Penman / bass
Jochen Rueckert / drums
●Numbers
1. Honeycombs
2. Little Bay
3. Trane Plus Molly Equals Countdown
4. Boxing Day
5. Arc Etude
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