2021年10月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

« Sean Waylandの痛快作「Pistachio 2」 | トップページ | 奇天烈音楽館・別館の開館です♪ »

2011年8月14日 (日)

テリリンのガチンコ勝負「Structure」

R0010835
Musician●Terri Lyne Carrington(drums)
Title●Structure(2003年)
■Amazon USAより購入


昨年の「東京ジャズ2010」では女性ミュージシャンばかりを起用した「モザイク・プロジェクト」のバンドリーダーとして圧巻の存在感を見せてくれた女性打楽器奏者Terri Lyne Carrington(テリ・リン・キャリントン)。ドラム奏者としての実力はもちろん優れたボーカリストとしても知られています。同じ女性打楽器奏者Cindy Blackmanと並んで、これからのジャズシーンを牽引してくれる存在であることに違いありません。

このアルバムは2003年11月録音で良質なジャズ作品を送り出しているACTレーベルからリリースされています。メンバーはTerri Lyne Carrington(drums、percussion、vocal)、Adam Rogers(guitar)、Jimmy Haslip(bass)、Greg Osby(alto-sax)のカルテット構成。ギターのAdam Rogersは元「Lost Tribe」の中心メンバー、Jimmy HaslipはAllan Holdsworthとの共演もある腕達者ばかりですね。

全体としては、NYを代表する先進的ジャズという感じで、トーンとしては今回ギタリストとして参加しているAdam Rogersが在籍していた「Lost Tribe」にかなり似ています。躍動するリズム、尖がったギターソロ、フリーキーなサックスのブロウ……。特にギターのAdam Rogersは珍しく弾きに弾きまくっていて、随所で超絶技巧を発揮しています。テリリンがボーカルを披露する唯一の曲#3「Ethiopia」は女帝Joni Mitchellの曲です。抑揚を抑えたテリリンのボーカルが何といっても素晴らしい!#4「The Invisible」はAdam Rogersの曲ですがRogersのリーダーアルバムにも収録されていますね。

生半可で軟弱なジャズロックシーンに飽き飽きしている状況にあって、久しぶりに「硬派で良質な作品」に出会えた感じがします。Terri Lyne CarringtonはNguyen Leのジミヘントリビュートアルバムにも参加していますが、こちらも強力推薦です♪

動画は「モザイク・プロジェクト」です。エスペランサが出ていますね。


●Musicians
Terri Lyne Carrington / drums,percussion,vocal
Adam Rogers / guitar
Jimmy Haslip / bass
Creg Osby / alto-sax

●Numbers
1.  Mindful Intent
2.  Black Halo
3.  Ethiopia
4.  The Invisible
5.  Spiral
6.  Facets Squared
7.  Solace
8.  Fire
9.  Omega
10. Columbus, Ohio

R0010836


« Sean Waylandの痛快作「Pistachio 2」 | トップページ | 奇天烈音楽館・別館の開館です♪ »

ジャズ・フュージョン」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。
久しぶりに書き込みさせていただきます。

ベースのタル嬢はまだまだ「しよっこ」という感がありますが…

テリ・リン・キャリントンは女流という点を差し引いても、ワールドクラスの第一線級のDrプレイヤーですね。

美点は、シャープな切れの良さと、洗練されセンス溢れる小技が冴えている点ではないでしょうか。
ヘビー級のデニチェンとは対極的なポジションにいるプレイヤーかと思います。

この盤の楽曲には、かなりアブストラクトなものも含まれており、硬派なジャズの佳作だと思います。

ジョンスコの「Flat Out」あたりで初めて、テリ存在を知りました。
その後、プロ並みのアマDrの友人より高い評価を聞き及んで、テリの参加盤は極力漁盤する様にしています。

私的には、今となっては旧世代?のSax奏者Gary Thomas の「Till We Have Faces」中の"Lament"でのテリのプレイが一番好きです。
ちなみに、この盤にはメセニーも参加しており、Lamantでは敢えてスポンティーニアスな演奏をするために、譜面(コード進行)を見ず、耳と感覚のみで演奏している(という都市伝説?がありますが…)らしいです。

スタンダードを弾くメセニーのパフォーマンスの中では、突出して素晴らしい1曲だと思います。

私的にはメセニーはまっとうなジャズギタリストではないと認識してますが、この曲でのジャズ魂を体現した様な演奏には敬意を感じます。

ではでは

betta taroさま

コメントありがとうございます。

この盤は正直申しましてAdam Rogers目当てで買いましたが、
テリリンさんという新たな発見に出会えた盤であります。
Nguyen Leの作品での客演といい、侮れない存在ですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: テリリンのガチンコ勝負「Structure」:

« Sean Waylandの痛快作「Pistachio 2」 | トップページ | 奇天烈音楽館・別館の開館です♪ »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

いろいろ検索

  • Tower Records検索
  • HMV検索
    HMV検索
    検索する
  • iTunes検索
無料ブログはココログ