超絶変態ベース奏者Percy Jonesと陰鬱系Holdsworthy、Scott McGillのコラボ「2010 Uniblab Recording」
Musician●Percy Jones(fretless bass),Scott McGill(guitar)
Title●2010 Uniblab Recording(2010年)
■CD Babyより購入
英国出身のフレットレスベースの名手Percy Jones(パーシー・ジョーンズ)とアメリカ出身の超絶ギタリストScott McGill(スコット・マクギル)、Richard Decarlo(drums)というひと癖もふた癖もありそうなトリオによる音源です。2010年リリース。Markus Reuterというタッチギターの使い手が2曲のみ参加しています。スリーブには「Debut Album」とありますが、「Awareness」(2006年)に「Uniblab名義」で自主制作されているので、Percy Jonesが入って初めての音源というほうが正確かと思われます。
Percy Jonesといえば「Brand X」や「Tunnels」での変態ベースが有名なわけですが、かたやScott McGillは「若きHoldsworthy」としてアンダーグラウンドな活躍をしてきた曲者。ただMcGillは年を追うごとにHoldsworthyから離れてきている感が強く、最近では「陰鬱系プログレッシヴジャズギタリスト」ではないかと個人的には思っています。ただでさえわかり辛い作風のうえに、ギターの音色は常に籠もりがち。そんな変態2人が組むとどんな音になっってしまうのか。かなり不穏な雰囲気が漂ってきます。
先に触れた自主制作盤「Awareness」のような救いがたい陰鬱さほどではないもの、やはりMcGillが絡む作品は大変難解です。難解というよりも、正体がつかみづらいことこのうえない。Percy Jonesが入ることによって「真っ当な作品」に近づくという「予想外の反作用」まで
もたらされているほどです。Percy Jonesの重低音に触れることで妙な安心感を得られるという摩訶不思議な作品です。いつもの締めの言葉では「超絶ギター好きにお勧めです」などと書くところですが、ことMcGill関係作品だけは「知りませんよ」としか言いようがありません。
●Musicians
Percy Jones / fretless bass
Scott McGill / guitar,MIDI moog,fretless guitar
Richard Decarlo / drums
Markus Reuter / touch guitar on Rumsfeid's Spleen,The Ghost Of 47 Letsby Ave.
●Numbers
1. Menagerie Animato
2. Rumsfeid's Spleen
3. F-Hole's Worth
4. Polonium 210 Filter
5. Two By Two
6. 43 Letsby Ave.
7. The Ghost Of 47 Letsby Ave.
8. Rising
9. Borgasmord
10. Definition Defied
11. Days Fogged In
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