JOHN McLAUGHLIN / TO THE ONE(2010年)
Musician●John McLaughlin(guitar)
Title●To The One(2010年)
■Amazon USAより購入
快進撃を続けるテクニカル系ミュージシャンの殿堂「Abstract Logixレーベル」。ついにというかいよいよ大物ミュージシャンのアルバムをリリースし始めました。大御所John McLaughlin率いる「4th Dimension」の最新作です。2010年リリース。
参加メンバーは
Gary Husband / Keyboards,drums,percussions
Etienne M'Bappe / bass
Mark Mondesir / drums
相変わらずGary Husbandはこの手のアルバムでよく出くわしますね。Mondesirといえば野茂英雄がドジャーズに入団したときに同名の外野手がいましたが、同じ中南米系なのでしょうか。
サウンドとしては御大がこの10数年ほど追究している「Heart Of Things路線」(勝手にHOT路線と呼んでいますが)の延長線上にあります。躍動するリズム隊に乗って御大が叩き出す密集ソロ攻撃という例の路線です。やはり御大はバリバリと弾きまくっていてほしい!というのが当欄の願いです。
#1 Discover
いきなりベースがドーン!ドラムがズシン!と響きわたるアップテンポな曲。御大がいきなりバリバリと凄まじいソロを連発してくれます。ツカミはOKどころかいきなりノックダウン寸前の素晴らしいプレイの連続です。この人に限っては年齢の壁というものは存在しないのでしょうか。約40年前、Mahavishnu Orchestraで凄まじいソロを連発した頃と比べて一切の衰えを感じさせません。ふつうどんなミュージシャンでも70歳近くになれば自然に枯れてくるのですが、御大に対して年齢は無関係なのでしょうか。Husbandの鍵盤、強力リズム隊も素晴らしいの一語です。
#2 Special Beings
華麗なワルツ調の曲です。安定したバックを背に御大が気持ちよさそうに美しいソロを連発。中間のHusbandもよし。個人的にはHusbandの鍵盤はあまり好みではないのですが、なぜか御大との共演ではピタリとはまる気がします。曲後半でも御大の素晴らしいソロが響きわたります。
#3 The Fine Line
少しばかりロック的なイントロが格好いい曲。おお!新機軸かと思わせておいて後は御大の独壇場に。テーマであるとかイントロ、アウトロはあくまでも刺身のツマのようなもので、御大節さえ聴ければそれでよし!の典型的な曲です。
#4 Lost And Found
#1を思わせる出だしですがこんどはいきなりスローに落としてきます。御大はギターシンセに持ち換えて幻想的なソロを聴かせてくれます。アルバム中最も静かな曲です。
#5 Recovery
#1と同じようなテイストの曲。止めどなく湧き出てくる凄まじいソロの連発。
#6 To The One
再びギターシンセに持ち換えています。ちょっと70年代ジャズロックを思い出させる幻想的な曲です。リズム隊も実に流麗。若干インド臭が漂うのはお約束なのでしょう。でも、シャクティほどのインド臭ではないのでご安心ください。
●Musicians
John McLaughlin / guitar,guitar-synthesizer
Gary Husband / Keyboards,drums,percussions
Etienne M'Bappe / bass
Mark Mondesir / drums
●Numbers
1. Discover
2. Special Beings
3. The Fine Line
4. Lost And Found
5. Recovery
6. To The One
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