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2011年7月30日 (土)

Tunnels / Progressivity(2002年)

R0010798
Musician●Tunnels
Title●Progressivity(2002年)
■Amazonより購入


ジャズロックバンド「Brand X」の創設メンバーでフレットレスベース奏者Percy Jonesが率いる「Tunnels」の3rdです。2002年リリース。

Percy Jonesに関してなにをいまさら語ることもあろうかと思いますが「元祖変態ベース奏者」の第一人者として、確信をもって世に送り出した作品だけに、硬質極まりないジャズロックを聴くことができます。今回は「Brand X」時代の盟友John Goodsallが3曲ゲスト参加しています。ヴァイブ奏者のMarc Wagnonが繰り出すへんてこりんなフレーズと地鳴りのように五臓六腑を刺激しまくるPercy Jones、相変わらずFrank Katzのドラミングも確かです。

とにかくフレーズが変。
パッセージが滅茶苦茶速い。
楽曲自体が変。

「変」尽くしもここまで徹底してくれると嬉しくなりますね。ここまで徹底的に頑固なオヤジどもに拍手喝采です。「Tunnels With Percy Jones」「Painted Rock」の前2作に比べるとややアブストラクトになった印象を受けます。ということは、またしても変態度アップということで、当欄としてはまさしく大歓迎のアルバムです。

#2  Wall to Wall Sunshine
Goodsallの泣きのギターで始まるヘヴィーなジャズロック。ゲスト参加のヴァイオリン奏者Mark Feldmanはジャズ畑でも活躍するミュージシャンでJohn Abercrombieの作品にも顔を出していますね。GoodsallのギターはBrand X時代とはひと味もふた味も趣が違っていてひたすらマイナーなフレーズを連発する暗黒モード。地を這うようなJonesのベースが下から突き上げてきます。最後はGoodsallとFeldmanとの掛け合いで盛り上がりますが、往年のマハヴィシュヌ・オーケストラを思い出しました。

#6  7,584,333,440 Miles Away
12分にも及ぶ壮大な音のバトルです。極端にエフェクトが効いたGoodsallのブルースギターとMarc Wagnonと鍵盤が怪しく絡み合う奇怪な曲。ややダルな感じの両者のせめぎあいに業を煮やしたJonesが途中から乱入してくると曲は一転してフリージャズへ。Frank Katzの乱打によってさらに混沌とした展開へとなります。相変わらずJonesのベースは変てこりんです。

#8  Fusionauts
一見するとダンサブルな感じの曲ですが、その実、展開されるのは超絶技巧の応酬。一切の無駄を排したワザとワザのせめぎあいが超絶技巧好きの涙腺を刺激しまくります。

●Musicians
Percy Jones / frettless bass
Marc Wagnon / midi vibes
Frank Katz / drums

John Goodsall / guitar on Wall to Wall Sunshine,7,584,333,440 Miles Away,Fusionauts
Mark Feldman / violin on Wall to Wall Sunshine,Frank's Beard,Progressivity,Some Things Must Last

●Numbers
1.  Syzygy Incident
2.  Wall to Wall Sunshine
3.  Frank's Beard
4.  Diabollocks
5.  Progressivity
6.  7,584,333,440 Miles Away
7.  Some Things Must Last
8.  Fusionauts
9.  Orfeo's Demon
10. High Tea at 49th and 10th

R0010799


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ジャズロック」カテゴリの記事

コメント

奇天烈音楽士さん,続けてこんにちは。TBありがとうございました。

おっしゃる通り,やっぱりこの人たち,「変態」です。久々に聞きましたが,とんでもないバンドですよね。こういう人たちの音源をコンプリートされているって,それも実は凄いことですねぇ。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

中年音楽狂さま

TB&コメントありがとうございます。

最近は寄る年波には勝てず、彼らの音楽をあまり聴いていませんが、たまに思い出したように無性に聴きたくなるので、常にiPodには格納しております。
もちろんPercy Jonesありきのバンドだと思いますが、脇を固めるメンバーもとんでもないテクニシャンですよね。

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» 久しぶりにTunnelsを聞いた。ハイブラウだよねぇ。 [中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar]
Progressivity Tunnels(Buckyball Records) フュージョン界の「とんねるず」こと,Percy Jones率いるTunnelsは,Brand Xからの派生バンドとして [続きを読む]

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