何で買ってしまった!DPの「Live In Denmark'72」
Musician●Deep Purple
Title●Live In Denmark'72(1972年)
■ディスクユニオンで購入
長いこと漁盤生活を続けていると、時としてポカをやらかします。同じ音源をうっかりと買ってしまうことなど日常茶飯事です。強烈に愛着を感じる音源では存在自体がきちんと意識されているのでそのような失敗は起こさないのですが、どうでもいいような音源だとやらかしてしまうようです。また、注意したいのがリマスター化や紙ジャケット化などに伴うタイトル変更です。おまけにジャケットが新デザインに変わるといくら注意していても、「同じ音源」をつかまされてしまうこともあります。タイトル変えやジャケット変えの場合、うっかり間違えて買ってしまう私のような人間を想定したうえでの販売戦術なのではないかと、穿った考え方までしてしまいます。
今回ご紹介するのは、その一例です。HRの雄Deep Purpleの音源はやれ「結成○周年記念」などとさまざまな理由をつけられて何度もリマスター化されていますが、どさくさに紛れるように「発掘音源」として紙ジャケット盤が多数出回っています。この音源のタイトルを見て「ピン」と来た人はかなりの「鉄人級のDPマニア」だと思います。そうです。1987年に初ビデオ化された「Machine Head Live」の音源そのものなのです。1972年3月1日にコペンハーゲンにある「KB-HALLEN」でのライブ音源です。ライナーを頼りに見ていくと、初期DPは何回もデンマークでライブを行った実績があり、1969年、1970年、1971年と毎年のように当地を訪れています。私の中では「Machine Head Live」がデンマークのライブということは認識できていましたが、タイトルが異なるだけに同じライブでも別日の音源に違いないと勝手に解釈してしまった次第です。とは、言ってもネットで買うならまだしも、店頭では収録日までチェックすることは大変難しいことですよね。
というわけで、そんな「トホホ案件」ですが、冷静に耳を傾けると内容もやや低調なライブであることに気がつきました。いまなおDPの、いやHR史上最強のライブ音源と信じて疑わない「Live In Japan」を「10」とすると、この音源での演奏内容・ポテンシャルはどう贔屓目に見積もってもせいぜい「5」か「6」止まりです。「Machine Head Live」の映像を初めて見たときは、「希少な動く第2期DP」ということもあって演奏内容自体はあまり気にしていなかったのですが、やはり映像によって目が曇らされていたのでしょうね。音源だけを真剣に聴くと、どうしても「アラ」ばかりが耳についてしまいます。音質もけっして良好とは言いがたく、はっきり言って普通ならCD化は見送るべきでしょう。とは言っても、商魂逞しい人たちは容赦なく商品化してしまいますし、私のようにうっかり手を出してしまう人間もいるのです。
しかし、せめてCD帯に「これはMachine Head Liveと同じ音源です」くらい明記してほしいですね。もちろん、そんな馬鹿正直な売り方をしたら、売り上げはガクンと落ちてしまいますが。
●Musicians
Ritchie Blackmore / guitar
Jon Lord / organ
Ian Gillan / vocal
Roger Glover / bass
●Numbers
[CD 1]
1. Highway Star
2. Strange Kind Of Woman
3. Child In Time
4. The Mule
[CD 2]
1. Lazy
2. Space Truckin'
3. Fireball
4. Lucille
5. Black Night
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