COSMOSQUADの超絶ライブ「Live at the Baked Potato」
Musician●Cosmosquad
Title●Live at the Baked Potato(2001年)
■Guitar Nineより購入
テクニカル系ギタリストの登龍門シュラプネル・レコード出身のギタリスト、Jeff Kollman(ジェフ・コールマン)率いるジャズロックユニット「Cosmosquad(コスモスクアッド)」によるライブ音源です。2001年2月28日、ハリウッドにあるジャズクラブの名門「Baked Potato」で行われたライブを収めたものです。
Jeff Kollmanは日本での知名度があまり高くないようですが、米オハイオ州出身のHMバンド「EDWIN DARE」でメジャーデビュー、その後はシュラプネル・レコードから2枚のソロを発表しています。またマイケル・シェンカーが脱退した「UFO」のレコーディングにも参加した経歴をもっているとか。ベース奏者のBarry Sparks(バリー・スパークス)はやはりマイケル・シェンカー・グループで活躍していたそうです。ドラム奏者のShane Gaalaas(シェーン・ガラーズ)はイングヴェイ・マルムスティーンやマイケル・シェンカー・グループで活動。ということはメンバー全員がHM出身ということになるのですね。
メンバー構成からするとHM色が濃いサウンドを連想しますが、実際にはロック、HM、ジャズ、ラテンなどさまざまな音楽的エッセンスを複合したテクニカル系フュージョンという感じです。特にこのトリオの代表曲である「El Perro Vaila」での火の出るようなKollmanのソロギターと、それを支えるリズム隊が生み出す強烈な疾走感、グルーヴ感はまさに無敵です。とにかく全曲とも一切の手加減を許さないガチンコ勝負のプレイの連続で、途中で息切れしそうになるほどです。これでもか! という具合に隙間を埋め尽くすように繰り出される饒舌なソロは、まさに次世代のスーパーギタリストの出現を予感させます。
ところであらためて聴き直してみると、 Kollmanは先達への尊敬の念をあからさまに表現するプレイヤーで、RUSHの「YYZ」のリフをこっそりと混ぜ込んだり、他人の曲名をこっそりとパクったりと、結構好き放題やっています。時にHM調、時に派手なウラメロ、そしてなぜか演歌を思わせるクサメロとバラエティに富んでいるのでそれなりに楽しめますが、器用貧乏という言葉があるように、この人の本当の個性がいまひとつ伝わってきません。本当はHM路線がもっとも合っているように思えるのですが。
●Musicians
Jeff Kollman / guitar
Barry Sparks / bass
Shane GaaLaas / drums
●Numbers
1. Sheer Drama
2. Fat, Mean & Nasty
3. El Perro Vaila
4. I.N.S. Conspiracy
5. Road to Tanzania
6. Chinese Eyes
7. My Guitar Gently Screams
8. Creepy Spider Pt.2
9. Jam For Jason See
10. In Loving Memory
11. Journey Through Life
12. Creepy Spider
13. Funkn' Eh
14. Red Eye Romp
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