日本発のジャズロックユニット「Magritte Voice」の唯一の作品
Musician●Magritte Voice
Title●same(2002年)
■Amazonより購入
浅川マキのサポートメンバーからキャリアスターとしたベース奏者、富倉安生が中心になって結成されたジャズユニット「Magritte Voice」による唯一のアルバムです。勉強不足につき初めて名前を知ったのですが、参加したグループ・歌手をざっと列挙しますと、和田アキラ、大村憲司、鈴木茂、金子飛鳥、トランザム、ミッキー吉野…とビッグネームばかり。参加メンバーは河野道生(drums)、古川望(guitar)、鈴木昌之(keyboards)、Tauko(vocal)という面子。Taukoという女性ボーカルはプロ活動としてはこのアルバムが2枚目の参加作になるようです。
さて、曲はというと正当派ジャズロックという感じで、かなり聴かせます。ギター好きの当欄の注目はギターの古川望氏。某ギター誌で連載をもっていたのでスター好きにとっては有名だと思いますが、デビューアルバム「羅麗若(ラレーニャ)」(1982年)から「日本のHoldsworthy」として一部マニアから注目されているプレイヤーです。渡辺美里や故・本田美奈子のバックも務めていたようです。2002年には兄のピアノ奏者、古川初穂と共に「古川兄弟」というアルバムをリリースしています。ここで聴かれる古川望のプレイは「Holdsworthy」の名に恥じない流麗なレガート奏法が随所で炸裂しています。
富倉安生氏のベースはこのアルバムでじっくり聴いたことになりますが、さすがに腕達者! ちょっとミック・カーンを思わせる変態チックなフレーズ回しが個人的に好みです。古川氏のギターも相変わらずのキレキレぶりで、時折聴かせる流麗なソロの美しさにはため息が出ます。Magritte Voiceが永続的なグループなのかはわかりませんが、第2弾も聴いてみたくなる作品であることは確かです。
●Musicians
富倉安生 / bass
河野道生 / drums
古川望 / guitar
鈴木昌之 / keyboards
Tauko / vocal
●Numbers
1. Sangen-Jaya Upper Night
2. Remains
3. Fatal Existence
4. Moment Of Whisper
5. Magritte Voice
6. Curry
7. Warning!
« ポーランド産の超絶デスメタル「Decapitated」の2nd「Nihility」 | トップページ | Holdsworthの盟友Gary Husbandのピアノカバーアルバム »
「ジャズロック」カテゴリの記事
- 【追悼】Larry Coryell亡くなる(2017.02.22)
- Brand X / Missing Period(1976年)(2016.09.11)
- Gary Burton / Live at Newport '67(1967年)(2016.06.18)
- 是巨人 / Arabesque(2004年)(2016.05.22)
- JOE FARRELL / JOE FARRELL QUARTET(1970年)(2016.01.31)
« ポーランド産の超絶デスメタル「Decapitated」の2nd「Nihility」 | トップページ | Holdsworthの盟友Gary Husbandのピアノカバーアルバム »
コメント