米国産HMバンド「Autograph」の再結成(?)アルバム「BUZZ」にHelmerichが参加
Musician●Autograph
Title●Buzz(2003年)
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80年代に活躍した米国産HMバンド「Autograph」の再結成アルバムです。大変申しわけありませんが、この「Autograph」の全盛期というものを知らないのですが、以前からのファンの方の言葉を拝借すると「Night Rangerばりの明るいギターリフにサミーヘイガーばりのボーカルが乗る心地良いハードポップサウンド」だったとか。なるほど、「典型的なLAメタル」だったわけですね。
どうやらバンドは解散状態にあったようですが、2003年頃に再結成されたようです。そこでリリースされたのがこの「BUZZ」という経緯のようです。当欄の注目点は、バンドの盛衰よりも、誰がギターを弾いているかの1点のみなのですが、何と「両手タップの怪人」T.J.Helmerich(ヘルメリッチ)がリードギタリストとして三顧の礼をもって(?)迎えられています。Helmerichはスタジオエンジニアが本職なわけですが、自ら磨きをかけた両手タップをひっさげてしばしばレコーディングにも参加しています。最も有名なのは、豪州出身の凄腕ギタリスト、Brett Garsed(ブレット・ガースド)との一連の共演作でしょう。
というわけで勉強不足で申しわけありませんが、このAutographというバンドを聴いたのは初めてなので、過去の作品との比較はできません。またどんな経緯でHelmerichが自身のキャリアで初ではないかと思われるリードギタリストとして迎えられたのかもわかりません。ただ、ストレートなロックサウンドの向こう側に聴こえるHelmerichの変態フレーズは異常なまでに浮き上がってしまっています。Helmerichは先に触れたようにBrett Garsedと活動を共にすることが多いのですが、このような「正統派ロック」との出会いは恐らく初めてではないでしょうか? 古くからのAutographのファンにとっては、Helmerichが次から次へと生み出す変態フレーズの数々は、ほとんど劇薬のようなものではないでしょうか。これは冗談ではなく「Helmerichが何か失礼なことをしでかさなければいいのに」と心配になってしまいます。
ただこれだけは言っておきたいのですが、このアルバムでのHelmerichのプレイはかなり「抑えめ」であって、変態ギター好きの当欄としてはかなり物足りなく感じられます。Autographファンの方がこのアルバムで彼に興味をもち、何の心の準備をしないまま彼の一連の音源を聴いてしまうと、あまりの変態性にあてられて間違いなく卒倒してしまうでしょう♪
●Musicians
Steve Plunkett / vocal,guitar,keyboards
T.J.Helmerich / lead guitar
Matt Laug / drums
Lance Morrison / bass
●Numbers
1. Break A Sweat
2. Shake The Tree
3. Shes The Reason
4. Fed Up With Bein Down
5. That
6. Party Like We Did
7. Buzz
8. Like It Hot
9. Heart Raper
10. Cant Stop Rockin
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