SCOTT HENDERSON / LIVE!(2004年)
Musician●Scott Henderson(guitar)
Title●Live!
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テクニカル系ギタリストScott Henderson(スコット・ヘンダーソン)による自身名義では初のライブアルバムです。2004年8月に行ったロサンゼルス「Best Jazz Club」「La Ve Lee」でのライブ音源を集めたもの。1曲のみローマの「La Palma Club」での音源が含まれているようです。何と2枚組という圧倒的なボリュームです。HendersonといえばGary Willisとの双頭バンド「TRIBAL TECH」での活動が有名ですが、並行活動のブルースバンドによる音源ということになります。メンバーはJohn Humphrey(bass)とKirk Covington(drums,vocal)というトリオ構成。よくよく見たら名セッションギタリストMichael Landau(マイケル・ランドゥ)がミキシングを担当しています。ここら辺は昔からの人脈ということなのでしょう。
Scott Hendersonは80年代に一世を風靡したChick Corea「Elektric Band 」で一躍注目されましたが、その後フランスのヴァイオリン奏者Jean-Luc Pontyとの「Fables」などを経て「TRIBAL TECH」を主戦場に活躍しています。途中、Joe Zawinulによる「Zawinul Syndicate」にも参加していたりします。そういえば「TRIBAL TECH」名義のアルバムは「Rocket Science」以降、リリースされていませんね。「TRIBAL TECH」名義作品にしても、「Reality Check」以降、次第にブルース色が強くなってきていたことは確かです。
Steve SmithとVictor Wootenとで組んでいる「VTT」や「TRIBAL TECH」がテクニカルフュージョンとすれば、この別働隊では完全なブルースバンドという棲み分けになってなっています。ただスコヘンの手にかかると凡庸なブルースバンドになるわけがありません。終始、トレモロアームを駆使したウネウネフレーズばかりで、まあ凡そブルースの一般イメージとはほど遠いプレイが延々と繰り広げられています。上品に言えば「未来派テクニカルブルース」ですが、有体に言ってしまえば「バカテク&キモイスルース」と表現したほうが正確でしょう。ウネリにうねるスコヘンのギターは、キモさを通り越して変態の域にまで達しています。そんな変態ブルースライブの2枚組CDを通して聴くのは、結構疲れるかもしれません。事実、私も滅多に聴くことがありません。心して臨むべし!
●Musicians
Scott Henderson / guitar
Kirk Covington / drums,vocal
John Humphrey / bass
●Numbers
[CD 1]
1. Slidin'
2. Well To The Bone
3. Sultan's Boogie
4. Xanax
5. Lady P
6. Jakarta
7. Tacos Are Good
[CD 2]
1. Dog Party
2. Fee Fi Fo Fum
3. Meter Maid
4. Nairobe Express
5. Devil Boy
6. Hillbilly In The Band
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