Pat Martino12弦ギターの破壊力「Desperado」
Musician●Pat Martino(guitar)
Title●Desperado(1970年)
■ディスクユニオンで購入
弾丸ピックギタリスト、Pat Martino(パット・マルティーノ)による1970年の作品です。メンバーはEddie Green(piano)、Tyrone Brown(bass)、Sherman Ferguson(drums)という構成ですが、1曲のみ盲目の天才サックス奏者Eric Kloss(エリック・クロス)が友情出演しています。
このアルバムの売りはなんといってもMartinoが12弦ギターを全曲で使用している点です。いつもの弾丸ワントーンフレーズが12弦ギターによってさらに破壊力を増して襲いかかってきます。いきなりの#1「Blackjack」からエンジンフルスロットル全開、ハイテンションでグイグイ押しまくってきます。実はこの曲のみにEric Klossが参加しているのですが、Klossの存在をも消し去ってしまうほどのど迫力にはただただ驚くばかり。ぶっ太い弦もものかわ、バリバリ、ゴリゴリと重戦車のごとく突っ走るMartinoの超絶技巧には呆れるばかりです。数あるMartinoの名演の中でも確実に3本の指に入るでしょう。
ちなみにアルバムタイトル「Desperado」は「ならず者」という意味だそうです。確かそんなタイトルの映画もありましたね。いや、「ならず者」などはまだ可愛いくらいで、「12弦ギターの暴君」とでも呼びたいくらいです。Martinoは同時期に名作「Live!」を発表していますが、この作品と合わせて聴いていただくことで、全盛期のプレイが堪能できます。
●Musicians
Pat Martino / 12-string guitar
Eric Kloss / soprano sax on BlackJack
Eddie Green / piano
Tyrone Brown / bass
Sherman Ferguson / drums
●Numbers
1. Blackjack
2. Dearborn Walk
3. Oleo
4. Desperado
5. A Portrait Of Diana
6. Express
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