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2011年2月27日 (日)

実に心地よいポリリズム。Karim Ziadのソロ「Ifrikya」

R0010331
Musician●Karim Ziad(vocal,drums,percussion,guitar)
Title●Ifrikya(2001年)
■Amazon Franceより購入

元Weater Reportのジョー・ザヴィヌルが発掘した北アフリカはアルジェリア出身のマルチプレイヤー、Karim Ziad(カリム・ジアード)のリーダー作です。2001年リリース。発売元は良質のジャズアルバムを送り出すACTレーベルから。ゲストに両親がベトナム出身のフランス人ギタリスト、Nguyen Le(グエン・レ)が参加しています。

おそらくKarim Ziadは日本では無名の存在だと思いますが、ドラム、ギター、ボーカルのほかに北アフリカの民族楽器(ジャケットに写るのは弦楽器に見えます)を操るマルチミュージシャンです。資料によれば1966年生まれということですからまだまだ期待できますね。
まあ、一言でいってしまえば、ACTが得意とするジャズと民族音楽を融合したエスニカルジャズということですが、いつもながら双方の魅力を素晴らしいバランス感覚で融合してしまうアレンジ力は見事というしかありません。こうした北アフリカ・マグレヴ地方の民族音楽と西欧ポップとの融合音楽を「ライ音楽」というそうですが、フランスは国策として「ライ音楽」の振興に力を入れています。こうした背景があって優れたワールドミュージックがどんどん出現してくるのです。

クレジットを見るとアルジェリア人と思われるミュージシャンが多数参加していますが、彼らの手による正体不明の打楽器と弦楽器が作りだす独特のポリリズムとグルーヴ感に身を任せていると、次第に妙なトランス状態に陥ってきます。緩急自在のリズム感と絶妙なギヤチェンジは、アングロサクソン系の変拍子とはまた違った麻薬性をもっています。

今回はサポートとして参加したNguyen Leは、わずか2曲での参加ながら相変わらず正体不明の超絶ギターソロを連発しています。やはりこの手のワールドミュージックとNguyen Leのギターとの相性は抜群です。ちなみにKarim ZiadはNguyen Leのリーダー作にも参加していますが、こうした活発な「異文化交流」も欧州ジャズの魅力のひとつだと思います。

●Musicians
Karim Ziad / vocal,drums,percussion,guitar,gumbri,mandola
Abdelkbir Merchane / vocal
Hamid Mestari / vocal,outar
Nguyen Le / guitars
etc.

●Numbers
1.  Ait Oumrar
2.  Ya Rijal
3.  Awra
4.  Lebnia
5.  Alouhid
6.  Sandiya
7.  Amaliya
8.  Gwarir
9.  The Joker
10. Nesrafet
R0010332

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