ホールズワース+スコヘンフォロワーAlex Milella
Musician●Alex Milella(guitar)
Title●Light Shades(2004年)
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イタリア出身の新進気鋭ギタリストAlex Milella(アレックス・ミレッラ)による初リーダーアルバムです。2004年リリース。たぶん日本では無名に近い存在かと思われますがイタリアではエース格Rocco Zifarelliに次ぐ存在なのかもしれません。
このAlex Milellaが一部で注目された理由はなんと言ってもAllan HoldsworthとScott Hendersonという2大巨匠からの影響をわかりすぎるほど強く受けているという点にあります。流れるようなレガート奏法、淀み無いピッキングが実に心地よく、さりげないタッピング、そしてエフェクト類の自然な使い方にも好感がもてます。先輩格Rocco Zifarelliからの影響も強く感じられ、特に#8「...Light Shades」はZifarelli特有の浮遊感あふれるソロと間違えるほどの素晴らしいソロが聴かれます。
なんと言ってもこのアルバムの最大の注目点はAllan Holdsworthに捧げた#4「Allan's Worth」とScott Hendersonに捧げた#5「Signal For Scott」の2曲です。自分のリスペクトぶりを曲名にしてしまうのも凄いことですが、驚くのはそのあまりの「そっくりぶり」。特に「Allan's Worth」は本家自らが弾いているのではと錯覚してしまうほど徹底してスタイルを盗んでいます。当欄では多くの「Holdsworthy」を紹介してきましたが、プレイだけに絞って言えば間違いなく「Holdsworthy最右翼」になるかと思います。しかも、Holdsworthy一辺倒に終わらないところに注目せざるをえません。ダブル&トリプルフォロワーというスタイルはこれからの主流なのかもしれませんね。
しかし、イタリアという国はHoldsworthyの権化Nico StufanoやUmberto Fiorentino、Greg HoweのフォロワーAlessandro Benveruti、スコヘンフォロワーRocco Zifarelliなどとフォロワーの宝庫ですね。もっとも当欄がそんな視点で漁盤しているせいでもありますが。
●Musicians
Alex Milella / guitar,synth programming
Pierluigi Balducci / bass
Giuseppe Berlen / drums
Luca Cacucciolo / rhodes,synth
Davide Santorsola / piano
Michele Carrabba / sax
Beppe Sequestro / bass
Roberta Carrieri / vocal
●Numbers
1. High Pressure
2. Orient Express
3. Inside You (Prelude)
4. Allan's Worth
5. Signal For Scott
6. Alti e Bassi
7. Before The
8. ...Light Shades
9. Oversteppin'
10. Inside You
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