北欧の至宝「The 3rd And The Mortal」の4曲入りミニアルバム
Musician●The 3rd And The Mortal
Title●Nightswan(1995年)
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たまに登場するゴシックメタルネタです。個人的な見解ですが、疲れ気味だとなぜだか聴きたくなる妙な魅力があるのです。ノルウェーが生んだゴシックメタルバンド「The 3rd And The Mortal」は活動歴が短かったということもありますが、その特異な存在感と奇天烈なサウンドで知る人ぞ知るというバンドです。今回ご紹介するのは1995年に発表された4曲入りミニアルバム。同年に発表された2ndフルレンス「Painting on Glass」に対して先行発売されています。
「Painting on Glass」を機に女性ボーカルがKari RueslattenからAnn-Marie Edvardsenへと交替していますが、このメンバーチェンジによる影響はサウンド面に大きな変化を与えています。メタル色は一挙薄まり、その代わりに浮遊感あふれる「癒しの空間」が目前に広がる不思議なサウンドを志向するようになりました。「癒し」と言っても一般的に連想されるECM的なものではありません。展開される音は静寂を保ちながらも、その水面下では狂気にも似た凄みをたたえているのです。目の前に広がる心地よさについつい聴き惚れていると、知らず知らずのうちに彼らの毒牙と術中にはまってしまうという恐ろしさ。いわば麻薬中毒のようにどんどん追い求めてしまうような「親不孝的な匂い」がプンプンとします。
サウンド的には前述「Painting on Glass」と同様のテイストですが、収録曲は重複していませんのでご安心を。特にマグマのように荒れ狂うイントロから一転して静寂で暗黒世界へと投げ入れてくれる#1「Neurosis」は珠玉の名曲だと思います。
●Musicians
Ann-Mari Edvardsen / vocals
Finn Olav Holte / guitars
Trond Engum / guitars
Geir Nilssen / guitars
Bernt Runberget / bass
Rune Hoemsnes / drums
●Numbers
1. Neurosis
2. From The Depth Of Memories
3. The Meadow
4. Vavonia Part I
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