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2010年11月30日 (火)

北欧の激辛ユニット「Scorch Trio」ふたたび「Luggumt」

Dscf6108






Musician●Scorch Trio
Title●Luggumt(2004年)
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フィンランド出身のフリー&アヴァンギャルド系ギタリスト、Raoul Bjokenheim(ラウル・ビョーケンヘイム)が中心になって結成された激辛フリージャズユニット「Scorch Trio」の第2弾。2004年の作品です。「Scorch」とは「焼け焦がす」という意味があるそうです。ユニット名からして危険な臭いがプンプンと漂ってきますね。前作に引き続きリズム隊はフリージャズユニット「Atomic」出身のIngebrigt Haker Flaten(bass)とPaal Nilssen-Love(drums)という最強の布陣です。

前作「Scorch Trio」(2002年)でも破壊力満点の攻撃的なギタープレイで聴く者を圧倒したBjokenheimですが、ここでも前作に劣らない壮絶な音のバトルが展開されています。「Scorch Trio」でも触れましたが、フリージャズというカテゴライズに当てはめることを拒否するかのごとく、徹底的に自由でかつ攻撃的。まさに「何でもあり」の無政府状態の連続には、確かにはじめは馴染めないかもしれません。しかし、耳を傾けているうちに何となく彼らの世界へと引き込まれていくという不思議な魔力を秘めた作品です。こうなったら一種の合法的な麻薬ですね。たとえはまるで変ですが、激辛カレー店に入って覚悟のうえでオーダーしてしまった「常連限定隠しメニュー」のような密やかな楽しみにも通じます。そうです。知る人ぞ知るというあの感覚です。前作とあえて比較して聴きやすさからいうとこの「Luggumt」のほうかなと思いますが、どちらにしてもかなりハードルは高いです。

それにしても天衣無縫、縦横無尽に疾走するBjokenheimのギターはかなり強烈なインパクトです。同じアヴァンギャルド系ギタリストのMarc Ducretをさらに過激にしたという感じでしょうか。どこから飛んでくるのか、どこへ行ってしまうのか。まるで予測不可能なプレイの連続で、私の脳幹は痺れっぱなしです。ですので、一般的なジャズギターを求める良識ある人は決して手を出さないことをお勧めします。これでも、若い頃はあのECMから作品リリースしている人なんですが(笑)。

●Musicians
Raoul Bjokenheim / guitar,viola,gamba
Ingebrigt Haker Flaten / bass,electronics
Paal Nilssen-Love / drums,percussion

●Numbers
1.   Kjole Hole
2.   Synnja Vegga
3.   Brennj Fynnj
4.   Furskunjt
5.   Snaekje Rojnd Naevinj
6.   Luggumt
Dscf6109

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