Mahogany Rushの初期3作がおまとめで!
Musician●Mahogany Rush
Title●From The Original Master Tapes(1973年、1974年、1975年)
■ディスクユニオンで購入
1970年代後半、ジミヘンフォロワーとして一躍有名になったカナダ人ギタリストFrank Marino(フランク・マリノ)が率いる「Mahogany Rush」の初期3部作が2CDにまとまっているので購入してみました。私の記憶ではLIVE音源を集めた「Mahogany Rush Live」のヒットでFrank Marinoの名前がようやく日本でも知られるようになり、その勢いを買って1978年には初来日公演を果たしています。これも個人的な記憶で恐縮ですが、来日時はLIVEだけにとどまらず多くのテレビ番組にも出演し、雪村いずみの一人娘である朝比奈マリアが司会する音楽番組にまで出演。しかも、ありがちの口パクではなくガチンコの生演奏を披露していました。このあたりの映像は海賊盤DVDで見ることができます。
さて、このお得な2CDセットは長らく廃盤状態にあった初期3作(「Maxoom」「Child Of The Novelty」「Strange Universe」)の貴重な音源が収められています。もちろん単品で買いそろえてもいいのですが、どれもが入手困難なうえにかなりのプレミアがついています。そんな基調な作品群をまとめてくれた版元さんには大変感謝です。
さて、Frank Marinoは自他ともに認めるジミヘンフォロワーの第一人者だけに、聴こえてくる音のすべてがジミヘンサウンドのオンパレード。これを良しとするか異を唱えるかは聴く人の解釈に左右されますが、ジミヘンファンには聴いてみる価値は十分にあります。ジミヘンフリークという要素を差し引いても、この2CDからは70年代ロックの熱い息吹が痛いほど感じられます。
Frank Marinoは70年代後半あたりから夥しいほどのエフェクターを使ったスペイシーサウンドを志向しましたが、初期3部作ではエフェクト効果を極力押さえた、結構生っぽいギターを弾いていたことも意外な発見です。なかには生ピアノを交えたコテコテのブルースナンバーも。エフェクターお化けのFrank Marinoもいいのですが、こちらもかなり聴かせてくれています。それよりも何と言っても、数多いジミヘンフォロワーの中でも、Frank Marinoは歌が一番上手いです。
しかし、デビュー作「Maxoom」をリリースした時、Marinoは何と弱冠16歳!高校生がこんな大人びた作品を作っていいのでしょうか。未成年保護何とか法に引っかかってしまいますね。しかも、ジャケットに映る彼の姿は完全におっさん顔です。早熟の天才とはまさに彼のためにある言葉だとあらためて実感しました。
●Musicians
Frank Marino/ guitar,vocal
Paul Harwood / bass
James Ayoub / drums
●Numbers
[Maxoom]1973年
1. Maxoom
2. Buddy
3. Magic Man
4. Funky Woman
5. Madness
6. All In Your Mind
7. Blues
8. Boardwalk Lady
9. Back In Home
10. The New Beginning
[Child Of The Novelty]1974年
1. Lock Outside
2. Thru The Milky Way
3. Talkin' 'bout Feelin'
4. Child Of The Novelty
5. Marki' My Wave
6. A New Rock And Roll
7. Changing
8. Plastic Man
9. Civil War
10. Chains Of Pace
[Strange Universe]1975年
1. Tales Of The Spanish Warior
2. The King Who Stole
3. Satisfy Your Soul
4. Land Of 1000 Nights
5. Moonlight Lady
6. Dancing Lady
7. Once Again
8. Tryin' Anyway
9. Dear Music
10. Strange Universe
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