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2010年10月 3日 (日)

マクラフリンによるマハヴィシュヌ前夜のジャムセッション「Devotion」

Dscf6086






Musician●John McLaughlin(guitar)
Title●Devotion(1969年)
■ディスクユニオンで購入

ジャズロックギターの帝王、John McLaughlin(ジョン・マクラフリン)がジミ・ヘンドリックスのリズム隊とセッション活動を行った時の音源です。この時期のマクラフリンは英国フリージャズの新星John Surmanや「地下鉄ドラマー」Tony Williams、そして帝王Miles Davisなどとの共演で多忙を極めていますが、一方でMiles Davisの手引きでJimi Hendrix本人やその周辺のロックミュージシャンとのセッション活動を同時並行的に行っていました。この音源はそのセッション活動の一環の中で録音されたのだと推測されます。参加メンバーは、Buddy Miles(ドラムス)、Billy Rich(ベース)、Larry Young(オルガン)という構成。Buddy Milesはジミヘン後期の黒人ユニット「バンド・オブ・ジプシーズ」に在籍していましたね。Larry YoungはTony Williamsと組んだ「Emergency!」で共演したオルガン奏者です。

サウンドとしてはEmergency!やTony Williams Lifetimeあたりに共通するハードでフリーフォームを中心とした典型的なジャズロック。決して快活で明快とは言えないダーク&カオスな音世界が延々と続きます。マクラフリンはジミヘンを若干意識したのでしょうか。珍しくワウワウを多用していますが、これがLarry Youngが生み出す陰鬱なオルガンサウンドとBuddy Milesの重低音と妙にマッチしてさらに怪しげな雰囲気を生み出すことに成功しています。

どうやらこの音源はマクラフリン本人に断りもなくリリースされたようです。確かに公表を前提としていないセッション音源ですから、作品全体の完成度をこのアルバムに求めることは無理があります。しかし、のっけから炸裂するハイテンション極まるインタープレイの連続はそんな些細な事情などのすべてを吹き飛ばす破壊力を秘めています。間違いなく60年代後半から70年代初頭にかけて巻き起こったジャズロックブームの熱いエナジーが感じられるはずです。以前ご報告したジミヘンとマクラフリンとのセッション音源とともに、当時の英国ジャズロックを知るうえで資料的な価値を含めてお勧めしたい名盤です。

●Musicians
John McLaughlin / guitar
Buddy Miles / drums
Billy Rich / bass
Larry Young / organ

●Numbers
1.  Marbles
2.  Siren
3.  Don't Let The Dragon
4.  Purpose Of When
5.  Dragon Song
6.  Devotion
Dscf6087

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