豪州出身のコンテンポラリー系ギタリスト、James Mullerの3rd
Musician●James Muller(guitar)
Title●Thrum(2002年)
■ABC Music Recordより購入
豪州出身のコンテンポラリー系ギタリスト、James Muller(ジェームス・ミュラー)による2002年の作品です。おそらく3枚目のソロになると思います。James Mullerは例によって日本ではほとんど名前が知られていないと思われますが、オーストラリアでの先鋭的ジャズシーンではかなり有名なギタリストで、当然同国きっての腕達者です。やはり豪州出身のドラム奏者でFrank ZappaやAllan Holdsworthとの共演で知られるChad Wackermanのソロアルバムに参加しているので、「ああ、ちょっとHoldsworthっぽいギターを弾く人ね」と思い当たる方もいるのでは?豪州を代表する鍵盤楽器奏者Sean Waylandとの共演でも知られています。
James MullerはJohn AbercrombieやPat Methenyあたりからの強い影響力下にあるギタリストですが、オージージャズ特有の明快でからっとしたテイストが身上で、ロックタッチのプレイが実に魅力的です。フレージング、トーン、タメ、タイミングなどなど、どれをとっても超一流の輝きを放っています。本当ならもっと有名になっても不思議ではないのですが、いかんせん日本ではJazz系ギタリストは不当なまでに低評価を受けていることが残念でなりません。ちなみにラスト曲「Paul Bley」はもちろん、あのPaul Bleyのことです。日本で言えば「世良譲」「今田勝」をタイトル曲にすることと同じことですね。James Mullerのテイストを象徴するタイトルです。
●Musicians
James Muller / guitar
Roger Manins / tenor sax
Brett Hirst / bass
Simon Barker / drums
●Numbers
1. Adelaide
2. Master
3. Happy Camper
4. All Join Hands
5. Green Eyes
6. Play With This
7. Hume
8. Paul Bley
« Jimi Hendrixのセカンド「Bold As Love」 | トップページ | 知られざる名ギタリスト、Billy Rogers唯一の作品 »
「ジャズギター」カテゴリの記事
- David Gilmore / Transitions(2017年)(2017.04.08)
- Kurt Rosenwinkel / Caipi(2017年)(2017.04.02)
- Wolfgang Muthspiel,Mick Goodrick / Live At The Jazz Standard(2010年)(2016.08.06)
- John Abercrombie / Within A Song(2012年)(2016.07.03)
- Albert Vila / The Unquiet Sky(2014年)(2016.06.25)
« Jimi Hendrixのセカンド「Bold As Love」 | トップページ | 知られざる名ギタリスト、Billy Rogers唯一の作品 »
コメント