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2010年9月 3日 (金)

Garbarek+FrisellのECM第2弾「Wayfarer」

Dscf2123






Musician●Jan Garbarek(soprano & tenor sax)
Title●Wayfarer(1983年)
■ディスクユニオンで購入

ECMを代表するサックス奏者で「北欧のコルトレーン」の異名をもつJan Garbarek(ヤン・ガルバレク)による1983年の作品です。メンバーはギターにBill Frisell(ビル・フリゼール)、ベースにEberhard Weber(エバーハード・ヴェバー)、ドラムにMichael DiPasqua(マイケル・ディパスクア)という構成。Jan GarbarekとBill Frisellとの組み合わせは前作「Paths,Prints」(1982年)から継続の形になります。1983年3月、オスロのTalentスタジオで収録。プロデューサーは例によってECMの総帥、マンフレッド・アイヒャーが担当。

前作「Paths,Prints」ではギターのFrisell自身がECM参加からまだ間もない時期だったためか、幾分押さえ目のプレイに感じられましたが、この作品では北欧の水にすっかり馴染んだFrisellがかなり重要な働きをこなしています。凍てつくような北欧の氷原を思わせるGarbarekの悲痛な叫びに、Frisellのまったく捕らえどころのない奇天烈ギターが絡まりあう様はまさに絶品の仕上がりに。特にアルバムタイトル曲「Wayfarer」でのFrisellの中空をさまようなソロはゲスト参加にもかかわらず、他のメンバーを圧倒する存在感を示しています。いよいよ本領発揮という感じですね。ラスト「Singsong」は一見するとスローで静寂な曲ですが、ソロ部分にさしかかるとGarbarekとFrisellのソロが実に怪しく絡み合い、奇妙な桃源郷が目の前に現れます。

ECMサウンドと言えば一時期「癒しの音楽」として語られることが多かったように思えます。もちろん、この作品もそういった部分もありますが、舐めてかかるととんでもないしっぺ返しにあいそうです。静寂な語らいの中には実は激しいバトルが展開されているのです。ECMの奥深さを強烈に実感させる傑作です。

●Musicians
Jan Garbarek / soprano & tenor sax,wood flutes
Bill Frisell / guitar
Eberhard Weber / bass
Michael DiPasqua / drums,percussion

●Numbers
1. Gesture
2. Wayfarer
3. Gentle
4. Pendulum
5. Spor
6. Singsong
Dscf2124

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ジャズ・フュージョン」カテゴリの記事

コメント

久しぶりに書き込みさせていただきます。

ヤン・ガンバレクの作品でEberhard WeberとBill Frisellが競演しているのは知りませんでした。勉強になります。

Eberhard WeberとBill FrisellというとLater That Evening(1982年)の印象が非常に強いです。
Brian BladeのSeason of Changes (2008年)に匹敵する程、内容の素晴らしい作品だと思います。

横道にそれますが、今年の横浜はあきれる程、暑いですね~
恥ずかしながら、私は体調を崩して本日はお休みしています。
奇天烈音楽士さまも、お体ご自愛方。

ではでは~

beta taroさま

こんにちは。
Eberhard Weberに関しては実はあまり知識がないのですが、Garbarekつながりでかなりの人脈が形成されているようですね。もっともECMの場合は、わりと絞られるのであとは組み合わせの妙ではないかと思います。

しかし、今夏は暑かったですね。台風が去って少しはましになりましたが、まだまだ続きそうです。
もともと夏が苦手なので、極力体力を温存する作戦に出て何とかなりましたが、それでも何度も倒れるのではと真剣に思いました。

お身体、どうかご自愛くださいませ。

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