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2010年8月 3日 (火)

おそるべしオージー人脈!Sam Arianoのソロ

Dscf2103


Musician●Sam Ariano(drums)
Title●Emalgamation(2004年)
■ディスクユニオンで購入

オーストラリアを代表するフュージョン系ドラム奏者、Sam Ariano(サム・アリアノ)による初ソロアルバムです。おそらく日本では無名に近いのではないかと思われますので、ライナーを頼りに簡単な人物紹介を。

Sam Arianoは1972年オーストラリアはメルボルン生まれ。10代からプロ活動を開始し、96年に渡米しフランク・カッツやジョー・モレノなどと共演しています。また豪州を代表するプログレバンド「Planet X」や何とAllan Holdsworthのツアーサポートメンバーも務めています。2000代に入るとあの「Gongzilla」のツアーにもサポートとして参加しています。ざっとキャリアをチェックすると、ジャズフュージョンの王道を歩んできたセッションドラマーということが判明します。

さて、今年38歳という若さに似合わない豊富なキャリアを誇るSam Ariano。記念すべきソロデビューということで、豪州の凄腕ミュージシャンがよってたかってサポートしています。メンバーがとにかく凄いですよ。ギターにFrank GambaleとBrett Garsedというオーストラリア出身の2大ギタリストをはじめ、売れっ子サックス奏者Brandon Fieldsの名前も。コアなメンバーを見ると、Evripides Evripidou(ベース)、Simon Hosford(ギター)、Phil Turcio(キーボード)の名前が見られますが、この3人は豪州出身の超絶ドラマーでテクニカルジャズロック集団「Planet X」のメンバーVirgil Donati(ヴァージル・ドナティ)が結成した「On The Virg」の面々です。つまりは、ほとんどがオージー人脈なのです。

肝心の音ですが、大変心地よいジャズフュージョンサウンドに仕上がっています。メタル的、プログレ的なハードなアプローチもあれば、ちょっと南国風、カリプソ的なハートウォーミングなサウンドもあり。一般的には内容がバラエティーに富むと散漫になる傾向がありますが、それぞれの楽曲の完成度が高いため、そんなことは微塵にも感じさせません。素直に表現すれば、「格好良い!」に尽きます。Sam Arianoも豊富なセッション歴を誇るだけに、変拍子もありストレートアヘッドもありと、実に変幻自在。リード楽器の魅力を十分に引き出すプレイには感心しきりです。良質なジャズフュージョンサウンドをご所望の方に強力推薦します。

●Musicians
Sam Ariano / drums
Evripides Evripidou / bass
Simon Hosford / guitar
Phil Turcio / keyboards

Frank Gambale / guitar
Brett Garsed / guitar
Brandon Fields / sax

●Numbers
1. Worm Holes
2. Blue Skies On Mars
3. New Life
4. Suicide
5. Legion
6. Language Of The Angels
7. Orgasmic Eggs
8. Going Back(Go Back)
9. Icefields
10.Slanky Panky
Dscf2104

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