これは面白いJan Garbarekの「Paths Prints」
Musician●Jan Garbarek(soprano & tenor sax)
Title●Paths Prints(1982年)
■ディスクユニオンで購入
ECMを代表するサックス奏者で「北欧のコルトレーン」の異名をもつJan Garbarek(ヤン・ガルバレク)による1981年の作品です。メンバーはギターにBill Frisell(ビル・フリゼール)、ベースにEberhard Weber(エバーハード・ウェバー)、Jon Christensen(ヨン・クリステンセン)とアメリカ人のFrisellを除けば北欧人脈で固めています。1981年12月にオスロのTalentスタジオで収録されています。プロデューサーは例によってマンフレッド・アイヒャー。
1970年代のGarbarekはどちらかといえば北欧の冷たい氷原を想起させるような冷徹でクールな印象が強かったのですが、キース・ジャレットなどとの共演を通して次第にプレイスタイルが変化していったように思えます。1980年代に入ってからは北欧土着の音楽的要素を取り入れつつ独自の世界観を作り上げていきます。1982年にリリースされたこのアルバムでは「浮遊系ギタリスト」Bill Frisellを迎えてECM本来の透徹された音楽観に加えて、北欧の民族音楽的な要素を合体させることで、これまた奇天烈な世界を作り上げることに成功しました。
何と言ってもギターのFrisellの存在が大きく、ウネウネ、クネクネ、フワフワと捕らえどころのない唯一無比のギターとGarbarekのブロウとが渾然一体となってマカ不思議な作品に仕上がっています。
ECMのファンならばもちろん、Frisellのその後のプレイスタイルを語るうえでも重要な作品といえるのではないでしょうか。
●Musicians
Jan Garbarek / soprano & tenor sax,wood flutes,percussion
Bill Frisell / guitar
Eberhard Weber / bass
Jon Christensen / drums,percussion
●Numbers
1. The Path
2. Footprints
3. Kite Dance
4. To B.E.('80)
5. The Move
6. Arc
7. Considering THe Snail
8. Still
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