D.I.M. / NATURAL NEEDS(1995年)
Musician●D.I.M.
Title●Natural Needs(1995年)
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最近はどうしても新しい音楽事情に疎くなってしまいます。もちろん音楽は大好きなのですが、結局、好んで聴くのは昔聴いたお気に入りのものばかり。せいぜい周辺人物をチェックする程度の広がりでお茶を濁してしまいがちです。音楽は極めて個人的な嗜好ですし、聴くスタイルも人それぞれ。何がいいとか悪いとかなどと考えることはあまり意味がないと思います。音楽を職業としているのならともかく、好きな音楽を好きなタイミングで聴けばいいと思います。ところが、そんな感じで開き直ってしまうと、せっかくの良質な新しい音楽を聴き逃してしまうことも事実です。
また、気がつくと音楽ジャンルも最近では非常に細分化されていることに驚きます。たとえば古(いにしえ)は「ヘビーメタル」と言われていた分野も、スラッシュ、ブラック、ゴシック、デス、フィメール、パワー、ドゥーム、バイキングなどと多岐にわたって細分化されていて、しかもかなり厳密な定義付けのもとに分類されているのです。
1995年にリリースされたアルバムをもって「新しい音楽」とするのもどうかと思いますが、「オルタナティヴ」「ミクスチャー」「グランジ」などと呼ばれる新たな分野のアルバムです。「オルタナティヴ」「ミクスチャー」の意味するところをストレートにネット検索してみても、腑に落ちる解説が見あたらないのですが、要するにファンク音楽を中心にして、ハードロック、メタル、ジャズなどの要素を混ぜ合わせたもの。なんだ、それって昔で言う「クロスオーバー」や「フュージョン」と同じ発想じゃないかと、納得。ただし、ただいろいろな音楽的要素を混ぜればいいというわけではなく、確固たる音楽的要素が必要になることは言うまでもありません。
ノルウェー出身の「D.I.M.」(Diaboloa In Musika)もそんなムーヴメントの中から登場した4人編成のバンドです。一言で言ってしまえば、かなりヘヴィーなメタルサウンドですが、ところどころに「オルタナティヴ」「ミクスチャー」「グランジ」の肝とも言える多様な音楽性が伺え、けっこう刺激的な仕上がりです。目まぐるしい曲展開、変拍子の多用によってマニア筋も納得の出来映えではないでしょうか。個人的な興味の的はギタリストのRonny Heimdal(ロニー・ヘンドル)。ソロ転向後は、テクニカル系ギタリストに変貌を遂げ「完全Holdsworthy化」しますが、ここでもその予兆が感じられます。
●Musicians
Ronny Heimdal / guitars,keyboards,programming
Fritz A. Aga / bass,keyboards
Oliver Wees-Eide / vocals
Zsolt Mezaros / drums,percussins
●Numbers
1. Interpassive
2. Got To Got To
3. Dig This
4. Kathmandu
5. Luther
6. Tribal Serenade
7. Warzone / Harmonic Profanity
8. Methods & Talents
9. If You Take Me...
10.Disorder
11.Live's Alive
12.Thinking Wondering
13.Gradually Going "AGURK"
14.Hor Doch Auf Zu Klagen
15.Love-Lust
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