1970年代ジャズロックブームの幕開けDreams
Musician●Dreams
Title●Same(1970年)
■ディスクユニオンで購入
1960年代後半から巻き起こった「ジャズロックブーム」。このジャズロックに関してはさまざまな見解・解釈があるようです。「ロック寄りのジャズなのか」または「ジャズ寄りのロックなのか」という永遠の議論もありますが、ジャズ畑からなのか、逆にロック畑からなのか、どちらサイドからのアプローチなのかによってかなり変わると思います。ジャズからロックに近づくのは比較的簡単だけど、その逆はけっこう悲惨な結果になりやすいという議論もあります。それはロックのほうがそれほど高度な音楽テクニックをもっていなくても、なんとかできてしまうという面が大きいようです。
さて、このアルバムは若きミュージシャンが一堂に会して作られたもの。若きブレッカー兄弟を中心に、まだ無名の存在だったBilly Cobham(ドラム)、John Abercrombie(ギター)などの名前も見られます。サウンドとしては全曲がボーカル入りでロックというよりもファンク色が濃厚な仕上がりに。シカゴなどのブラスロックといってもいいかもしれません。
このアルバムは廃盤扱いになってからは、「まぼろしの名盤」としてコレクターが躍起になって漁盤していましたが、数年前にアナログで復刻し、追ってCD化されました。ブレッカー兄弟ファンにとってはマストアイテムだと思いますが、ECM時代とはまるで正反対のAbercrombieの暴れぶりには大いに興味をそそられます。ちなみに続編「Dreams2」にはAbercrombieは不参加です。
●Musicians
Michael Brecker / ts, fl
Randy Brecker / tp, flh
Bill Cobham Jr / drums,percussion
Jeff Kent / keyboards,guitar,vocal
Doug Lubahn / bass,vocal
Barry Rogers / tb,wagner tuba
Edward Vernon / vocal
John Abercrombie / guitar
●Numbers
1. Devil Lady
2. 15 Miles To Provo
3. The Maryanne
4. Holli Be Home
5. Try Me
6. Dream Suite(A Asset Stop)
7. Dreams Suite(B Jane)
8. Dream Suite(C Crenchy Grenola)
9. New York
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