イタリアのフュージョン系ベース奏者Pippo Matino
Musician●Pippo Matino(bass)
Title●Bass Terrione(1993年)
■Jazzoss.comより購入
イタリアの超絶ベース奏者Pippo Matino(ピッポ・マルティーノ)によるリーダー作です。1993年リリース。なぜこの人の作品に目を付けたかというと、ギターにMike SternとイタリアのスコヘンRocco Zifarelliが参加しているからで、それ以上でもそれ以下でもありません。例によってこの人の正体は不明ですが、イタリアジャズを紹介する「Jazz Italia」というサイトを見るとかなりの売れっこミュージシャンのようで、多くの作品に参加しています。当地イタリアでは「イタリアのジャコ・パストリアス」と呼ばれているとか、いないとか。
さて、肝心の音のほうですが典型的なジャズフュージョンという感じですが、このPippo Matinoさんのベースが歌うこと、歌うこと。かなり饒舌なベースを弾く人です。ジャコパスもジェフ・バーリンもここまで弾き倒す感じではありませんよね。ギタリストとしては先に触れたようにMike SternとRocco Zifarelliが参加していますが、Mike Sternはまあ「いつもの感じ」です。ただ、饒舌で陽気なイタリアンに囲まれていつもよりは頑張っているという印象。一方、Rocco Zifarelliは同じイタリア人同士ということもあって、さらに饒舌なギターを弾き倒しています。
ところで7曲目「Teen Town」はご存じジャコ・パストリアスの曲で、ジャコパスもライブでは必ず取り上げていた名曲です。この曲のみローマのジャズクラブでのライブ音源になっていますが、偉大なベース奏者を偲んでという意味でしょう。そういえばハイラム・ブロックも2年前に亡くなってしまいましたね。
ベース好きの方はもちろん、珍しく弾きまくるMike Sternを聴きたい方にはお勧めできると思います。ただ、ラストの「Heavy Bagary」という曲だけがなぜか「デスメタル調」なのが、まるで理解できません(笑)。
●Musicians
Pippo Matino / bass
Mike Stern / guitar
Rocco Zifarelli / guitar
Haracio Hernandez / drums
Tommy De Paola / keyboards
Javier Girotto / sax
Pietro Lodice / drums
Claudio Colasazza / keyboards
Maurizio Giammarco / sax
Fabrizio Aiello / percussion
Arnaldo Varcca / percussion
Paolo Dieni / percussion
Daniela Velli / vocal
Luca Trolli / drums
Antongiulio Frulio / vocal
●Numbers
1. Doctor Mike
2. An Idea
3. Tensioni Pacifiche
4. Bass-Song For Napoli
5. No Smorking
6. Song For Joe
7. Teen Town
8. Emotion
9. Softly
10.Tarantella For Jeff
11.Heavy Bagary
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