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2010年7月23日 (金)

John Abercrombieの「Gateway」第1弾

Dscf2054






Musician●John Abercrombie(guitar)
Title●Gateway(1975年)
■ディスクユニオンで購入

ECMを代表する知性派ギタリスト、John Abercrombie(ジョン・アバークロンビー)による「Timeless」(1974年)に続くソロ第2弾です。前作ではギター、シンセ、ドラムという変則トリオ構成でしたが、ヤン・ハマーが抜けて代わりにベース奏者Dave Holland(デイヴ・ホランド)が加わり「真っ当なトリオ」になりました。考えてみれば、ドラムのJack DeJohnette(ジャック・デジョネット)にしても「エレクトリックマイルズ楽団」を抜けてまだ日が浅く、まだバリバリの若手です。

さてロックタッチの前作との比較になりますが、早くも「アバクロらしさ」が見え隠れする作品に仕上がっています。浮遊感いっぱいの捕らえどころのないサウンドが全体を支配しています。いわゆるコンテンポラリー系というやつですね。外面は一見静かですが、水面下での3者の攻防は実に激しく、いったい誰がリーダーなんでしょうかと思ってしまうほどです。

この3人による作品は続く「Gateway2」に引き継がれ、さらに「In The Moment」「Homecomming」というアルバムでも共演を果たしています。個人的な思い出で恐縮ですが、ちょうど「In The Moment」「Homecomming」の頃に来日公演を果たしたので、「生Gateway」を拝むことに成功しました。いまから15、6年くらい前の話です。場所はブルーノート東京です。当地に行かれた方はご存じのとおり、飲食をしながらジャズのライブ演奏が聴けるというお店です。演奏がスタートする前はお酒が入っていることもあって、適当にざわついていました。しかし、一見するとかなり凶暴にも映るアバクロ先生が何とも繊細でリリカルなギターを弾き始めると場の雰囲気が一転。ため息ともつかない空気感が漂っていたことを鮮明に覚えています。なぜか「ミュージシャンの希望により本日は禁煙でお願いします」という貼り紙が貼られていました。私はいちばん単価が安かった生ビールを呷りながら3人の演奏に聞きほれていました。

●Musicians
John Abercrombie / guitar
Jack DeJohnette / drums
Dave Holland / bass

●Numbers
1. Back-Woods Sound
2. Waiting
3. May Dance
4. Unshielded Desire
5. Jamala
6. Sorcery 1
Dscf2055

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