デンマーク出身の新進ギタリストTorben Waldorffの2nd
Musician●Torben Waldorff(guitar)
Title●Squealfish(2004年)
■メーカーサイトより購入
デンマーク出身の新進気鋭のジャズギタリストTorben Waldorff(トーベン・ウォルドルフ)によるセカンドアルバムです。スウェーデンのマイナー系ジャズレーベルLJ Recordsから2004年にリリースされています。
1st「Hello World」(1998年)でも瑞々しいプレイを聴かせてくれましたが、2ndではさらにパワーアップ感が。基本的にはJohn AbercrombieやPat Methenyあたりのコンテンポラリー系ギタリストの流れを継承するスタイルですが、音数が多く饒舌なプレイスタイルに磨きがかかったように思えます。少しでも音の空間を発見すると、ガンガン入り込んでくる強引さは相変わらずです。北欧系のジャズギタリストはどちらかというと、空間の隙間や余白の美を重視するプレイヤーが多いように思えるのですが、Torben Waldorffのスタイルはまるで真逆ですね。ギターソロがまるで音のカーテンのように幾重にもなって襲いかかってくるイメージです。ギター好きにはたまりません。
若手ジャズギタリストといえば、一時期、やたらと持ち上げられていたスウェーデンのウルフ・ワケーニアスがすでに若くして老成してしまった今、北欧ジャズギター界を牽引する存在になってくれることを願ってやみません。
●Musicians
Torben Waldorff / guitar
Karl Martin Almqvist / tenor sax
Mattias Svensson / bass
P.A.Tollbom / drums
●Numbers
1. Quintroll
2. Linedown
3. Eye of The Cow
4. Ellabella
5. Squealfish
6. The Table Run
7. Big West
8. Sila
9. The Penguin Affair
10.Four Guys One Door
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コメント
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先日とこの記事をみて最新盤の「Afterburn」をポチッと購入して島しました(^ ^)y
ジャズ情報ありがたいです!
ではでは
投稿: betta taro | 2010年7月 1日 (木) 05時55分
batta taroさま
コメントありがとうございます。
一部、名前表示が間違ってましたので改めました。申しわけありません。
ところで最新作はまだ聴いておりません。ネット配信もしているようですね。感想などお聞かせいただけると幸いです。ライブ盤も出ていますが、こちらはもかなりお勧めです。
北欧ジャズは奥深いですね~。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年7月 1日 (木) 21時44分
CD(Afterburn)とどきました(^ ^)y
音数の多いメセニーというよりは、プロデューサー的役割に集中している、カート・ローゼンウィンケルという感じでしょうか。
芸風が変わったのでしょうか…
でも中身は中々よいですよ。
All about jazz サイトでもおおむね好評なレビューが3通もアップされていました。
投稿: betta taro | 2010年7月10日 (土) 21時01分
コメントありがとうございます。そうですか、変わってしまいましたか。1stの印象がかなり強烈でしたので。
ところでいただいたDMから無事にDL成功しました。いつもありがとうございます。早速iPodでチェックいたしますね。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年7月11日 (日) 11時40分
Afterburnを聴きました。
確かにご指摘のようにソロイストというより、バンマスの側面が強くなっていますね。時折聴かせる窒息系密集ソロは相変わらずですが、昔の弾きまくり状態を期待すると、肩すかしの感を受ける人もいるかも、です。
でも、楽曲は相変わらずいいですし、日本でももっと知られてもいいと思いますが、やっぱりこの手の音楽は難しいのかもしれませんね。
個人的にはこれからもフォローしていく所存であります(笑)
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年7月17日 (土) 10時44分
確かに、曲も良いし、ソロ部分も素晴らしいと思いました。私も、フォローしていきたいと思います。
こちらのブログで紹介されているファーストとセカンドがガゼン聴きたくなってきました。
JL誌等で、特集が組まれれば買う人も沢山出てくると思いますが…
内容が良くてもプロモされてないジャズ作品は、国内ではホトンド売れないでしょうね… 残念(- -;
投稿: betta taro | 2010年7月19日 (月) 06時35分
betta taroさま
>確かに、曲も良いし、ソロ部分も素晴らしいと思いました。私も、フォローしていきたいと思います。
本人になりかわりまして、よろしくお願いします。
この手のミュージシャンは丹念に追って行かないとつい見逃してしまいますよね。
北欧系は私も未開の分野ですが、これからも発掘作業を続けたく思います。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年7月19日 (月) 10時01分