オタク系HoldsworthフォロワーWhoopgnashの1st
Musician●Whoopgnash
Title●Whoopgnash(1999年)
■メーカーサイトより購入
アメリカ出身のジャズロックユニット「Whoopgnash」によるファーストアルバムです。1999年リリース。例によって日本ではほとんど無名で、情報がほとんどありませんが、リーダー兼ギタリストJohn Ericksonによるワンマンバンドでトリオ構成。これまでスタジオ盤3枚とライブDVDをリリースしています。Whoopgnashとは痰を吐くとかゲップをするとか、確かそんな下品系のスラングだったと思います。このアルバムは南部ミネアポリスのスタジオで録音されていますが、彼らの出身もそのあたりなのでしょうか。
ギターのJohn Ericksonは聴けばすぐわかる「Holdsworthy」で、しかも本家をさらに粘着質にしたようなプレイです。まあ、よく弾くこと弾くこと。呆れるばかりのフレーズの嵐をここぞとばかりにブチまけています。Holdsworthが好きな人にとっては興味深いとは思いますが、ほかのメンバーとの連携や楽曲との完成度はどうなのかというと、これがかなり微妙。よく言えば超絶技巧の嵐ですが、悪く言えば本家Holdsworthに負けないくらいの唯我独尊ぶりが目立ちます。密室でギターばかり弾いていた人間が、これまでの欲求不満を一気に解消したような感じがありあり。つまり、自分が興味のあることには周囲がドン引きするほど饒舌になる「オタク系フォロワー」ではないかと思います。バンド名の趣味の悪さ、一切の「間」がない息苦しさといい、どうしてもB級の臭いが漂ってきます。
同じオタク系フォロワーでも、Alex Machacekほどの才能に恵まれればと思いますが、残念ながら一朝一夕に身につくものではありません。
●Musicians
John Erickson / guitar
Bill Paul / drums,synth
Keith Norton / bass
●Numbers
1. Short Term Memory
2. Desomo
3. Too Hammered To Be Legit
4. Moderately Priced
5. Reunions
6. Tony
7. Sissy-Boy Slap Party
« 幻の名盤Soft Machine「Bundles」がリイシュー! | トップページ | ソノシートでBコナーズを聴く »
「フュージョンギター」カテゴリの記事
- Cyril Achard / Confusion(1997年)(2016.08.28)
- 矢堀孝一 / Elevation(2001年)(2016.08.20)
- Larry Coryell / The Funky Waltz(1973年)(2016.08.14)
- Marco Sfogli / reMarcoble(2012年)(2016.07.18)
- Dewa Budjana / Hasta Karma(2015年)(2016.07.16)
« 幻の名盤Soft Machine「Bundles」がリイシュー! | トップページ | ソノシートでBコナーズを聴く »
コメント