Aホールズワース在籍時の貴重な発掘ライブ音源Floating World Live
Musician●Soft Machine
Title●Floating World Live(1975年)
■ディスクユニオンで購入
近年、未発表ライブ音源などが続々と発掘されているカンタベリー系ミュージックの大物「Soft Machine」ですが、アルバム「Bundles」時代のものはあまり出回っていないように思えます。当然、個人的なお目当てはギタリストのAllan Holdsworthであり、「どんどん発掘してくれよ」というのが偽らざる思いなわけです。
そんな声なき声に応えてくれたのか、ドイツのラジオ・ブレーメンでのライブ音源が発掘されました。1975年1月 29日に収録されたもので、1974年7月に録音された8枚目のアルバム「Bundles」のプロモーションツアーの一環として出演したものです。メンバーは Mike Ratledge、Karl Jenkins、Roy Babbington、John Marshallに加えて、「Bundles」から加入のAllan Holdsworthが参加しています。
「Bundles」時代のライブ音源は、BBCでの発掘音源がオフィシャルなものとして先行発売されているので、まったくの「お初」ではありませんが、BBCライブはわずか3曲のみ収録と、いささか消化不良の感がありました。しかし、この70分以上にも及ぶラジオライブは、「Bundles」時代のSoft Machineの全容を余すことなく伝えてくれています。また、ギターファンにとってはAllan Holdsworthが参加した貴重なライブ音源として、マストコレクションとしての価値も十分すぎるほどあるはずです。
曲は「Bundles」からの選曲がほとんど。5曲目の「The Man Who Waved At Trains」では、ホールズワースがスタジオ盤では聴かれなかったバイオリンを披露しています。ただ惜しむらくはラジオ収録時間の都合で「Hazard Profile Part 1」でのホールズワースのギターソロがフェイドアウトしてしまう点です。オリジナル音源そのものが原因だけに仕方がないのですが、せっかく盛り上がっていくところだけにかなり興ざめしてしまいます。「どうせ騙し続けるのなら最後まで騙してほしかった」という心境でしょうか。用法が少し違うか。
このように「第2の絶頂期」を迎えようかとしていたバンドですが、ご存じのようにホールズワースは75年4月に脱退してしまい、Tony WilliamsのNew Lifetimeへと参加します。そして代わりにJohn Etheridgeを迎えて新たなスタートを切るとともにさらにフュージョン色を強めていくことになります。
ちなみに日本盤を買ったところ写真のような紙ジャケットがオマケでついてきました。保存するうえで意外と不自由な紙ジャケットなので、実はあまりありがたいとは思えないのですが…。私の場合はCDというと従来のプラケースのほうが使い勝手や保管の面でありがたいのですが、みなさんは紙ジャケットをどうやって保存していますか? 特に大判の紙ジャケットは、従来規格に合わないことがほとんどなので実はあまりうれしくないのです。
●Musicians
Mike Ratledge / organ,piano,synthesizers
Karl Jenkins / oboe,soprano sax,recorder,piano
Allan Holdsworth / guitar,violin
Roy Babbington / bass
John Marshall / drums
●Numbers
1. Floating World
2. Bundles
3. Land of the Bag Snake
4. Ealing Comedy
5. Man Who Waved at Trains
6. Peff
7. North Point
8. Hazard Profile, Pt. 1
9. J.S.M.
10.Riff III
11.Song of Aeolus
12.Endgame
13.Penny Hitch (Coda)
下2枚がオマケの紙ジャケです
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