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2010年6月 3日 (木)

お得な2CDinOneのTempestの1stと2nd

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Musician●Tempest
Title●Tempest & Living In Fear(1973年&1974年)
■ディスクユニオンで購入

英国ジャズロックを語るうえで欠かせないのがジョン・ハインズマン率いる「Tempest」の2枚のアルバムです。特に1st「Tempest」はギタリストにロニースコッツ・ジャズクラブで行われたギターコンテストで見事グランプリを獲得したAllan Holdsworth(アラン・ホールズワース)を迎えています。

1973年当時の音楽状況はというと、JベックがちょうどBBAを結成したころで、またEクラプトンはソロ活動を充実させようかという時期。第2期ディープ・パープルが始動し始めたころでもあります。また、KクリムゾンやYES、ELPなどのプログレバンドが台頭していた時期とも重なります。音楽愛好家の志向が従来の楽曲重視から、楽器重視、テクニック重視へと変化してきたのです。

そんな状況ですから、いま考えると売り出し方によってはスーパーグループに大化けしても何ら不思議ではなかったのですが、不幸にして埋もれてしまったのは残念です。

さて、まず1stですが何といってもギターのホールズワースの八面六ピの大活躍に注目です。ハードなリフが印象的な「Gorgon」、ホールズワースのバイオリンが聴ける「Upon Tomorrow」などが印象的ですが、個人的にお好みなのがホールズワースが珍しくロックタッチの激しいソロを弾きまくる「Brothers」です。Jベックあたりと比べても何ら見劣りがしない素晴らしいプレイなのですが、いかんせん印象が地味なのですね。   

さて、この1stをリリース後、ホールズワースとウィリアムスは脱退し、ホールズワースは「Soft Machine」に加入し「Bundles」(収束)制作に参加します。急遽、元Pattoのギタリスト、Ollie Halsall(オリー・ハルソール)を迎えて2nd「Living In Fear」<邦題「目眩」>(1974年)が作られますが、この作品に関してはあまり語る言葉をもちません。典型的なブリティッシュロックとして色彩が明確だった1stに対して、2ndはアヴァンギャルドポップという感じで作風もガラリと変わってしまい、かなり戸惑った記憶があります。

後任のOllie Halsallは巧いのかヘタなのかがよくわからないとらえどころのないギタリスト。唯一といっていい彼の功績は、一時期ホールズワースとハルソールとのツインギター体制だったころ、ホールズワースにアームの手ほどきをしたことです。ホールズワースはさらに研鑽を重ねて、のちのウネウネフレーズを生み出しました。ハルソールとの邂逅がなければ、ホールズワースフォロワーも生まれなかったかもしれません。この2人が揃った音源はBBCライブなどで聴くことができますし、1st、2ndとBBCライブがまとめられた「アンソロジー」でも聴くことができます。興味のある方はどうぞ。

どちらにしても、CD化されるまではアナログ盤は大変稀少で、手に入ったとしても5000~6000円くらいしました。私も中古屋を探しまくってやっと手に入れたと思った矢先に、CD化されました。結局、CDも買ってしまうのですが、間が悪いときは本当に間が悪いですね。

●Musicians
John Hiseman / drums
Allan Holdsworth / guitar,violin
Ollie Halsall / guitar
Mark Clarke / bass,vocal
Paul Williams / vocal

●Numbers
(以下、Tempest)
1.  Gorgon
2.  Foyers of Fun
3.  Dark House
4.  Brothers
5.  Up and On
6.  Grey and Black
7.  Strangeher
8.  Upon Tomorrow
(以下、Living In Fear)
9.  uneral Empire
10.Paperback Writer
11.Stargazer
12.Dance To My Tune
13.Living In Fear
14.Yeah Yeah Yeah
15.Waiting For A Miracle
16.Turn Around

何だか悔しいのでアナログ盤ジャケットも。上3枚が1stで下3枚が2ndです
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