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2010年6月11日 (金)

貴重なホールズワースの1990年ライブ

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Musician●Allan Holdsworth(guitar)
Title●Then! Live In Tokyo(1990年)
■ディスクユニオンで購入

2002年に突如としてリリースされた「All Night Wrong」は同年の六本木ピットインでのライブ音源を収めたものでしたが、間髪入れずにリリースされたこのライブ盤は遡ること12年、1990年5月に行われた東京でのライブを収録したものです。ですから、新作というよりも「発掘音源」といったほうが正しいでしょう。参加メンバーはGary Husband(drums)、Jimmy Johnson(bass)、Steve Hunt(keyboard)といういつもの面子です。

あまりに素晴らしい出来映えだった「All Night Wrong」と比較されてしまうのでそれだけでも結構不運な作品ですが、膨大なライブアーカイヴが存在するにもかかわらず、商品化に消極的なホールズワースを説得するために、何と12年の歳月を要したとか。しかし一度納得するとすべての作業を自分で行いたくなるのが職人気質。元はといえばSteve Huntがこの発掘音源の商品化に積極的だったそうですが、最終的にはホールズワース自身がミキシングやトラックダウンなどのスタジオワークをすべてこなしたようです。

それが吉と出たか凶と出たかはわかりません。ただ、好セールスだった「All Night Wrong」ほどは注目されなかったようです。このライブが行われた1990年は、自身の創作活動をまったくせずにセッションとライブ活動のみを行っていた時期。その意味でも(?)貴重と言えば貴重です。

また、後に「Wardenclyffe Tower」(1992年)で初めて披露された「バリトンギター」をライブで聴くことができる唯一のアルバムでもあります。しかし、手にしてまだ間もない時期だったのでしょう。決して使いこなせているとは思えません。そんな諸々な事情を含めて決して強くお勧めできません。ただ、個人的にはTony WilliamsのNewLifetimeでの名曲「Proto-Cosmos」が取り上げられていることと、「I.O.U」の名曲「White Line」のボーカル部分をすべてギターで弾いているのが面白いと思います。

ライナーには当時のオフショットが載っていますが、おそらく打ち上げの時の写真でしょう。笑顔全開のホールズワースの後ろに一升瓶が写り込んでいます。「あじの造り、1皿980円」というお品書きも見えます。非社交的、偏屈、人見知り、尋常になくシャイ。この超人的なテクニックをもつ世界的なギタリストに対してさまざまな風評が飛び交っていますが、どれもあながちデタラメとも思えません。しかし、気を許した仲間、部下の前ではこんな素敵な笑顔を見せるのですね。ギターの神様の「人間宣言」ですか(笑)。しかし、ギターの神様が我々のような庶民も通えるようなふつうの居酒屋で打ち上げとは…。もうちょっとお金をかけましょうよ。

またジャケットデザインの悪趣味さには定評がありすぎるのですが、今回はなぜかフロントに「生」の漢字が。ライブ音源ということで「生(演奏)」なのか、それとも打ち上げ会場で見かけた「生(ビール)」の文字がいたく気に入ってしまったのか。ちょっとわかりませんね。

●Musicians
Allan Holdsworth / guitar,synthaxe
Gary Husband / drums
Jimmy Johnson / bass
Steve Hunt / keyboard

●Numbers
1.  Zone Ⅰ
2.  Proto-Cosmos
3.  White Line
4.  Atavachron
5.  Zone Ⅱ
6.  Pud Wud
7.  House Of Mirrors
8.  Non-Brewed Condiment
9.   Zone Ⅲ
10.. Funnels
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