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2010年5月 1日 (土)

なんですか、これはのYESの海賊盤アナログ

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Musician●Yes
Title●Domino(1983年)
■ディスクユニオンで購入

グループ初期のメンバーSteve Howeらが脱退し、代わりに南アフリカ共和国出身のギタリストTrevor Rabinを迎えて新しいスタートを切った80年代型「YES」。大ヒット曲「Owner Of A Lonely Heart」(1983年)で初めてこのグループの存在を知った人も多かったのではないでしょうか。YESといえば「こわれもの世代」の私は、妙にポップでメジャーな存在に変身してしまったサウンドに内心は苦々しい思いを抱いていましたが、やっぱり「Owner Of A Lonely Heart」は上手いことできている曲だなと感心していました。いまなおテレビCMに使われるこのヒット曲ですが、CM曲を最終的の決める立場の人間が、世代的にこの曲の洗礼を受けているからではないでしょうか。

「Owner Of A Lonely Heart」リリース後、プロモーションのために彼らは来日公演を行っていますが、ちょうどその頃に入手したのがこのアナログ盤です。写真にあるように「完全限定版」とされたうえにシリアルナンバーまで記入されてしまうと、やはり買わざるを得ません。妙に発色が美しいジャケットを見るにつけ、これを逃したら大変なことになると確信したのです。詳細なクレジットは明記されていませんが、ドイツでのライブ音源のようです。

ワクワクと胸躍らせながらジャケットを開けると、恭しく登場したのはご覧のようないまは懐かしい「カラー盤」。通常は黒の素材のアナログですが、スペシャルなケースではカラー盤になることは周知の事実です。限定版、シリアルナンバー、そしてカラー盤…これだけの素敵な条件がそろってしまうと、私でなくても期待値は天井知らずの勢いで上昇してしまいます。

さて、ニコニコと半笑い状態で針を落としてみると、聴こえてくる音は、海賊盤のそれ以上でもなくそれ以下でもない、モコモコサウンド。当然、モノラルです。海賊盤といってもステレオライン録音された良心的なブツはクオリティーも高くて侮れないのですが、こちらはどう考えても客席からこっそりと録音した「オーディエンス物」。ほとんどが音質が悪く、海賊盤のなかでもかなりヒエラルキー的に低いブツです。やられました、という感じですね。

かなり失望しながら改めてジャケットを見直すと、妙に完成度が高いだけに、業者が仕掛けたトラップにまんまとハマった自分に対して腹が立ってきました。というわけで、自分に対する戒めの意味で20年以上経ったいまも所有しています。

●Musicians
Jon Anderson / vocals
Chris Squire / bass,pedals,vocals
Trevor Rabin / guitars,vocals
Alan White / drums

●Numbers
Side A
1. Owner Of A Lonely Heart
2. Hold On
3. It Can Happen
4. Changes

Side B
1. City Of Love
2. Starship Trouper
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