カセット録音のSteve Toppingの自主制作盤
Musician●Steve Topping(guitar)
Title●What It Is(1980年)
■Guitar 9より購入
あのAllan Holdsworthが認めたといわれるイギリス出身の個性派ギタリストSteve Topping(スティーヴ・トッピング)が1980年に録音したおそらく自主制作盤的な作品です。メンバーをみてあらためて驚きましたがGary Husband(drum)とPaul Carmichael(bass)というトリオ構成なのですが、Toppingが師匠として仰ぐHoldsworthの名作「I.O.U.」とボーカルのPaul Williamsがいないだけで同じメンバーではないですか。しかも1981年録音の「I.O.U.」 よりも時期的に早いわけで、弟子が師匠よりもこの2人と共演しているのです。それも偵察役、毒味役としてまず弟子がこの2人の実力のほどを確認したのでしょうか。いまとなっては真相はわかりませんし、単なる偶然なのかもしれません。
さて、3度にわたるロンドンでのスタジオライブの形をとるこの作品。正直に言ってプレイや楽曲としての完成度はいまひとつです。Gary Husbandのドラムはドタバタとして冷や冷やしますし、Toppingのギターも音質の悪さもあってこもりがちでクリアではありません。おそらく機材も安く抑えられたのではないでしょうか。それでも、時折聴かれる狂気を帯びたToppingのソロはやはりただ者ではない個性を感じさせます。
ということでライナーをよく読んでみたら、なんとレコーディングソースはカセットテープだそうです。お金がない若手ミュージシャンが私製で作り上げた音源ということですね。Toppingマニア(?)の方は怖いもの聴きたさでぜひ!(笑)ところで3曲目「Tryst And Shout」はR&Bの名曲「ツイスト・アンド・シャウト」のモジリでしょうか。モジリよ、今夜もありがとう。失礼しました。
●Musicians
Steve Topping / guitar
Gary Husband / drums
Paul Carmichael / bass
●Numbers
1. Dynamo
2. Little Theatre
3. Tryst And Shout
4 What It Is
5. Heel Kicker
6. Fallow Land
7. The Train
8. Catch The Ball And Run
9. Aphorism
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