テクニカル系ギター好きは必携Machacek「Improvision」
Musician●Alex Machacek(guitar)
Title●Improvision(2007年)
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Allan Holdsworthフォロワーの筆頭、オーストリア出身のAlex Machacek(アレックス・マクヘイサック)による2007年の作品です。Abstract Logixからリリース。マクヘイサック名義では2006年リリースの「SIC」以来で3作目にあたるはずです。
いつもながら参加メンバーが豪華なのは、レーベルとしても一押しミュージシャンであることを示しています。ベースにMatthew Garrison(Jコルトレーンとの共演で有名なジミー・ギャリソンの息子)、ドラムにJeff Sipe (いまは亡きギターモンスターShawn Laneと共演)というトリオ構成です。前作では奥さんと称する女性ボーカルがいたり、Terry Bozzioも参加したりとにぎやかでしたが、今回はシンプルな構成。
うっかりすると「インプロヴィゼイション」と間違いやすいタイトルのように、ここで聴かれるのは腕達者な3者による壮絶なインプロの応酬です。マクヘイサックは相変わらずのHoldswortyぶりを存分に発揮していますが、前作「SIC」では引きこもり系の内省的なプレイが目立ったのに対して、今回は少し外向的になって(?)かなり弾き倒しています。まぁ、出てくるは出てくるはの「変態&超絶ソロの嵐」です。このアルバムを入手後、某巨大販売サイトで「2006年にリリースされたアルバムでは間違いなく最高傑作!」と手放しで大絶賛した記憶がありますが、4年たったいまでもその思いは変わりません。
その意味ではデビュー作「Featuring Ourselves」に戻った感がします。それにしてもGarrisonとSipeという最高に強力なリズム隊をバックに、ギターが安心して暴れること、暴れること。1曲目「There's a New Sheriff In Town」などはまるでテクニカル系メタルのような疾走感に、マクヘイサックの変態ソロが絡んできてこの手の音楽好きにとっては、軽くめまいがするほどの素晴らしさです。SipeもShawn Lane亡き後、いい相方が見つかったとホッとしたとともにすっかり回春したかのような暴れようです。
このアルバムでマクヘイサックに興味を持った方は、Terry BozzioとのライブDVD「Out Trio」で動く姿を見ることができます。ご参考まで。Holdswothyの最右翼ですから、この手のテクニカル系ギターファンに強力に推薦いたします!
●Musicians
Alex Machacek / guitars
Jeff Sipe / drems
Matthew Garrison / bass
●Numbers
1. There's a New Sheriff In Town
2. Along Came a Spider
3. Shona
4. Gem 1
5. Gem 2
6. To Whom It May Concern
7. Yoga For Cats Part 1
8. Yoga For Cats Part 2
9. Very Sad
10.Matt's Riff
11.Put Me Back To Sleep
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