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2010年5月16日 (日)

清廉かつ流麗なJan Garbarekの「Photo With」

Dscf1706






Musician●Jan Garbarek(sax)
Title●Photo With(1978年)
■ディスクユニオンで購入

「北欧のコルトレーン」の異名をもつサックス奏者Jan Garbarek(ヤン・ガルバレク)による1978年録音の作品です。前作「Places」(1977年)は個人名義でのリリースでしたが、本作は「Jan Garbarek Group」としてリリースしています。そのためでしょうか、前作は個人技が目立つ印象でしたが、ここではバンドアンサンブルを強くイメージしているように感じさせます。メンバーはBill Connors(guitar)、John Taylor(piano)が継続参加で、前作では不在だったベース奏者にドイツ人Eberhard Weberが加わり、ドラムがJack Dejohnetteからノルウェー人のJon Christensenにチェンジしています。

Garbarekといえばキース・ジャレットが70年代中盤に結成した「ヨーロピアン・カルテット」への加入から一躍有名になりましたが、いい意味でも悪い意味でもジャレットからの呪縛から解放されたかのごとく、実に伸びやかなプレイを聴かせてくれています。

1曲目「Blue Sky」はアルバムジャケットのように青く澄み切った空を思わせる実に心地よい曲。ガルバレクのテナーも実に伸びやかで爽快です。中盤からコナーズの少し歪んだギターソロが加わりさらに盛り上げます。

2曲目「White Cloud」は前曲の”青い空”を受けて今度は”白い雲”。こちらも北欧の澄んだ空気を感じさせる佳作です。

3曲目「Windows」は実に優しいガルバレクのサックスじゃら始まる大変美しい曲。少しだけカントリー音楽的な要素がブレンドされ、心が妙に落ち着いてきます。

4曲目「Red Roof」は若干フリー的な要素が混ざった曲で、ガルバレクによるエキゾチックなフレーズを聴いていると桃源郷へと誘い込まれるような浮遊感を感じます。コナーズのギターも宙を舞っているかのようで実に心地よい曲ですね。

5曲目「Wires」もややフリーな感じの曲です。ガルバレクがイニシアティヴを握りながらも、各パートが織りなすフレーズの応酬は、静寂な音作りの中にあって水面下では強烈なジャズ魂を感じ取ってしまいます。

6曲目「The Picture」はテイラーが作り出すアルペジオ的なフレーズのリフレインが大変印象的で美しい曲。この透明感が尋常でなく美しいサウンドは、70年代後半のECM作品に共通するものですね。コナーズのギターも恐ろしいほど美しいフレーズを聴かせてくれています。

前作「Places」が沈んだ感じのかなり内省的なイメージだったのに対し、この作品はもてる表現力を目一杯外界に向けて開放したかのような潔さと明るさを感じさせます。BGM代わりに流して聴くのもよし、各パートの底知れぬ表現力に息を潜めてじっくりと耳を傾けるのもよし。その人の状況によってさまざまな表情を見せてくれる万華鏡のような作品です。

●Mucisians
Jan Garbarek / sax
Bill Connors / guitars
John Taylor / piano,organ
Eberhard Weber / bass
Jon Christensen / drums

●Numbers
1. Blue Sky
2. White Cloud
3. Windows
4. Red Roof
5. Wires
6. The Picture
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ジャズ・フュージョン」カテゴリの記事

コメント

 今でも、ライブではこの頃が彷彿とされる瞬間はありますね。
 この年の春にこのようなライブもありますね。
 Apr.11,1978, Funkhaus des NDR, Hamburg, Germany, Ralph Towner, John Abercrombie, Jan Garbarek, Nana Vasconcelos

araigumaさま

またしても貴重な音源ありがとうございます。
いまでは実現不可能な豪華メンバーですね。Garbarekの咆哮が沁みました…

この記事へのコメントは終了しました。

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