名コンビ「Garsed & Helmerich」がパワーアップしたUncle Moe's
Musicians●Garsed & Helmerich(guitar)
Title●Uncle Moe's Space Ranch(2001年)
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90年代に「Garsed & Helmerich」として3枚の作品をリリースした彼らが、再出発の形で結成したのが「Uncle Moe's Space Ranch」。Brett GarsedとTJ Helmerichという超絶ギタリスト2人とGary Willisという強力トリオに加えて、今回はドラムにDennis Chambers、鍵盤楽器にScott Kinseyが入りさらにパワーアップしています。
基本的には彼らの「Quid Pro Quo」 (1992年)や「Exempt」(1994年)と同じ路線の奇天烈系&ハイテクフュージョンサウンドですが、前2作はボーカル入りで途中ややダレ気味の感がしましたが、今回はボーカルなしのガチンコインスト勝負。かたや指2本とピックを使う変則奏法のGarsedとかたや両手タップの怪人Helmerichという2大変態ギタリストが作り出すマカ不思議なサウンドは、ギターマニアにとって魅力がたんまりでしたが、リズム隊が強化されキーボードが加わったことで「最強の変態ユニット」の完成です。
1曲目「Colliding Chimps」はのっけからフルスロットルで全力疾走という感じ。Garsedのテレキャスの軽い音とやけに重々しいHelmerichのウネウネタップとの対比が何とも不気味です。Kinseyも負けじと暴れまくっています。
6曲目「Minx」、7曲目「I Want a Pine Cone」はおもにGarsedがリードする展開です。やたらと息の長いGarsedのソロが筆舌に尽くしがたいほど美しい!受ける形のHelmerichのソロは徹底して不気味です。
ラスト「Thousand Days」は一転して明るい感じの曲。Garsedの軽い感じのソロでこのまま終焉を迎えると思わせておいて、Helmerichのソロが展開し始めると一転して不気味な感じに。やはり一筋縄では収まりません。曲が終わったと思ったら、なんだか後ろのほうで小声が聞こえています。単に会話を録音しただけなのだと思いますが、この2人がよくやる「おちょくり」なのでしょう。
どなたかが彼らを称して「平成のフランク・ザッパ」と表現していましたが、ザッパのような演劇的な要素を見られないものの、奇天烈なギターと安易な予想を許さない曲展開は確かにザッパ的ですね。
●Musicians
Brett Garsed / guitar
TJ Helmerich / guitar
Dennis Chambers / drums
Gary Willis / bass
Scott Kinsey / keyboard
●Numbers
1. Colliding Chimps
2. tjhelmerich@earthlink.net
3. Swarming Goblets
4. SighBorg
5. He's Havin' All That's His to Be Had
6. Minx
7. I Want a Pine Cone
8. Thousand Days
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