虚無からの飛翔-Mahavishnu Orchestraのオフィシャルライブ
Musician●Mahavishnu Orchestra
Title●Between Nothingness & Eternity (1973年)
■ディスクユニオンで購入
活動期間が実質2年と短かったためライブ音源が少ない第1期Mahavishnu Orchestra。唯一のオフィシャルなライブ音源がこの作品です。1973年8月12日、セントラルパークでの録音です。
のちになって発掘された幻の3rd「The Lost Trident Sessions」が1973年6月のレコーディングですから、このライブはその直後ということになります。実際、このアルバム収録曲すべてが「The Lost Trident Sessions」からのセレクトでいわば新作のお披露目を兼ねた形です。
バンド2作目「Birds Of Fire」(火の鳥)から明確に「インド志向」が強まりましたが、その結果、マクラフリンと他メンバーとの溝が深まることになってしまいます。その後、第1期Mahavishnu Orchestraはメンバーのサボタージュという形で消滅してしまいますが、おそらくこのライブ音源はバンド末期のものです。それでも、しっかり作品としてまとめてくるあたりは、流石といわざるをえません
邦題では「虚無からの飛翔」と名づけられたこの作品。ド派手なスタジオ盤と比べると、何だか地味な印象は拭えませんが、マクラフリンのインド思想への傾倒ぶりの変化を探る意味でも興味深いところです。
ちなみにスリーブにはマクラフリンの師匠、インド人思想家スリ・チンモイから寄せられたポエムが印刷されています。その意味はよくわかりませんが、アルバムタイトルにも流用されています。
●Musicians
John Mclaughlin /guitar
Jan Hammer / piano
Jerry Goodman / violin
Rick Laird / bass
Billy Cobham / drum
●Numbers
1. Trilogy: Sunlit Path/La Mere de la Mer
2. Sister Andrea
3. Dream
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