タル嬢は参加していません。Jベックのブートライブ第2弾
Musician●Jeff Beck(guitar)
Title●Official Bootleg Live USA '06(2006年)
■ディスクユニオンで購入
希代の名ギタリストJeff Beck(ジェフ・ベック)は2004年からファン限定の音源リリースを始めました。その第1弾が2003年に行われたBB King Clubでの「Jeff Beck Live」であり、第2弾がこの作品になります。2006年4月「Greg Bess」で行われたライブを収録したもの。第1弾と同様に、一切の事後加工がない「生のベック」の姿に触れることができます。
この「Official Bootleg商法」はおもしろい手法をとっています。まず、オフィシャルサイトで限定発売→即売り切れ状態を作りだし飢餓感を煽る→サイト限定発売CDを店頭発売→正規盤リリースという流れです。最終的には正規盤として日の目を見るわけですから慌てる必要もないわけですが、ファン心理はそんなに単純ではありません。「一分一秒でも早く聴きたい」という欲求が売り切れ状態と飢餓感を作り出し、我も我もと商品を追い求めるのです。
最近の日本の歌謡曲でも同じようなことが行われていまます。たとえば「初回出荷分限定特典DVD付き」などと「おまけ感」「プレミア感」を商品に付加することによって、出荷時の瞬間最大売り上げをできる限り増やし、結果としてチャート入りをもくろむという営業戦略です。J事務所が得意ですね。ファンクラブ限定とか。堂本某2人のユニットが初登場連続1位記録を打ち立てられるのも、こうした「囲い混み→解放作戦」による部分が大きいように思えます。逆にいえば出せば売れるという時代はとうに過ぎ去り、あの手この手で売っていかないと立ちゆかない世界になってしまったのかもしれません。
さすがに世界を股に活躍するJeff Beckと国内限定のJ事務所を同列で語ることには抵抗があります。さて、このアルバムは2008年に発売された「Ronnie Scott's」 の曲構成と似ています。演奏曲も参加メンバーもほぼ同じですが、唯一違うのがベース奏者がタル・ウィルケンフェルド嬢ではなくPino Palladinoであるということ。Vinnie ColaiutaもJason Rebelloも当時は急に招集されたようで、いまのようなバンドとしての高い一体感はあまり感じられません。優しく表現すれば「Ronnie Scott's」 の前哨戦と考えれば納得がいきます。
限定盤が店頭発売されているものを買ったものです。ライナーなしで紙ケース入りの素朴なものです。ほどなくして豪華ケース入りの正規盤が発売されました。
●Musicians
Jeff Beck / guitar
Vinnie Colaiuta / drums
Pino Palladino / bass
Jason Rebello / keyboard
●Numbers
1.Bolero
2.Stratus
3.You Never Know
4.'Cause We've Ended
5.Behind The Veil
6.Two Rivers
7.Star Cycle
8.Big Block
9.Nadia
10.Angels
11.Scatterbrain
12.Led Boots
13.Pork Pie/Brush
14.Rainbow
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