妙なホールズワースフォロワー、Whoopgnashの2nd
Musician●Whoopgnash
Title●Full Scape(2002年)
■メーカーサイトより購入
アメリカ出身のプログレ系インストトリオ「Whoopgnash」をご紹介します。Whoopgnashというのは造語だとか。これまた日本では無名に近いミュージシャンですが、このアルバムを含めて3枚ほどのアルバムとDVDもリリースしています。これは2002年リリースのセカンドアルバムになります。メンバーはギターのJohn Erickson、ドラムのBill Paul、ベースのJeff JarrardとDan Weston(ベース奏者が2人ということではなく、交替で担当)というトリオ構成です。
ギターのJohn EricksonはAllan Holdsworthフォロワー丸出しという感じの人で、彼の弾きまくりの楽曲の連続です。弾きまくりというとギターマニアにとっては堪らない魅力をもつ表現ですが、まったく押し引きもノリシロもなく、ただただ弾きまくられるといくら何でも飽きてくるというものです。一応はプレグレ系としましたが、John Ericksonのまったく止まることを知らないギターソロに、それっぽい雰囲気のドラムとベースが献身的に追いかけているという感じなので、楽曲がどうのというレベルで語ることは難しいです。とはいいつつ、本家Holdsworthもそんな一面がなきにしもあらずなので、本家の欠点だけを思い切り強調したような存在と表現すればいいでしょうか。その意味では、同じHoldsworthフォロワーであるElliot Freedmanあたりと酷似しています。
●Musicians
John Erickson / guitar,baritone guitar,slight keyboard
Bill Paul / drum
Jeff Jarrard / bass
Dan Weston / bass
●Numbers
1.There's No Sound In Flutes
2.The General
3.Sketchers In The Rye
4.In Memory Of
5.I Sure Hate Ta' See A Widda' Go Down Like That
6.Eine
7.Flat Blimmed High-Rider
8.Industrial Standards
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コメント
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一枚目の「Whoopgnash」(1999年)を持っていますが、ギタリズムとしては同じくホールズワース系のスコット・マクギルと似ている様に思いました(^ ^)
投稿: betta taro | 2010年2月25日 (木) 20時47分
あと最近、William Stravatoの Cybertones [2002年]という作品を入手したのですが、こちらもホールズワース系でした。
ウィンダム・ヒルの故マイケル・ヘッジスと同様に、ホールズワースはフォロアーが本当に沢山いますね。
画期的な演奏テクニックを確立すると、こぞって皆が模倣するという構図は理解できますが…
投稿: betta taro | 2010年2月25日 (木) 20時57分
betta taroさま
1st「Whoopgnash」は私も所有しております。2ndもそうですが、気力が充実していないと聴き通すのは少ししんどいですね。
実はこのグループのDVDも持っております。機会があればレポートしたく思います。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年2月26日 (金) 23時52分
追記です。
イタリアのWilliam Stravatoは面白いですね。Greg Howe的な匂いもします。確かソロ名義でもう1枚リリースしていますが、そちらにはBrett Garsedがサポートメンバーとして参加しています。
いろいろと聴き直していますので、近いうちにここでレポートしたく思います。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年2月27日 (土) 00時04分
レポート楽しみにしております。
最近また見つけたのですが、ギター&ベース&ドラムも弾くAl Garciaの"Alternate Realities" (2006)もホールズワース系でした。
あと、現在はコンテンポラリーよりのスタイルで弾いているJonathan Kreisbergが、初期?作品のSelf Titled (1996)の時点では、もろホールズワーススタイルである事を最近知り、目からウロコでした。
途中からホールズワース系に転向する人(ビル・コナーズ)やら、ホールズワース系からコンテンポラリーに転身する人(Kreisbergや滝野聡)やらもいて、ホールズワースフォロアー達の諸相は底なし沼の様に奥深そうですね~(^ ^;
投稿: betta taro | 2010年2月27日 (土) 12時48分
Al Garciaは存じ上げませんでした。早速、チェックしてみます。情報ありがとうございます。
Jonathan Kreisbergの初期の作品は確かに面白いです。好みです。最近は落ち着いた感じになってしまいましたね。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年2月28日 (日) 11時43分