RONNY HEIMDAL / TIMEQUAKE(1999年)
Musician●Ronny Heimdal(guitar)
Title●Timequake(1999年)
■Abstract Logixより購入
希代のテクニカル系ギタリスト、アラン・ホールズワースのフォロワーを探索していると、ウジャウジャと湧いてくるように発見できます。しかし、多くは「ホールズワースっぽいね」程度で終わることが多いのです。今回、紹介するのは北欧はノルウェー出身のRonny Heimdal(ロニー・ハイデル)というギタリスト。例によって、正体はよくわからないのですが、「DIABOLOS IN MUSIKA」(略してDIM)というメタルバンドのギタリストだった人。DIMのアルバムは所有していましたが、あまり食指が伸びないので手放してしまったのですが、少しばかりミクスチャーというかグランジっぽいアレンジのメタルというのがあまり好きではありませんでした。どうやらDIMからボーカルが抜けて、トリオで結成されたのがこのユニットのようです。
となるとDIMの路線をそのまま踏襲しているのかと思いきや、一転してハード&テクニカルなフュージョンサウンドへと変貌を遂げています。少し冗談が過ぎたDIMの音作りから、一転してき真面目でストイックなサウンドに。まるで別人格に変わったかのようです。リーダーのRonny Heimdalはホールズワースフォロワーの名に恥じない「クリソツぶり」を発揮。ギターだけでなく、キーボードやプログラミングも駆使することで、ちょっとした宇宙的な広がりを感じさせます。肝心のギターは期待にたがわぬウネウネプレイは、本家の域を脅かすほどの完成度です。いやー、素晴らしい! あえて言うと、時折聴かれるプログラミングのピコピコサウンドが余計と言えば余計。ピコピコがなくても十分成立しています。
またRonny Heimdalは北欧のメタルバンド「Main Attraction」にもゲスト参加していますが、こちらはバンド自体がなぜか苦手なLAメタル風なので、あまりお勧めしません。
●Musicians
Ronny Heimdal / guitars, keyboards, programming
Fritz A. Aga / bass
Zsolt Meszaros / drums
●Numbers
1.Zone 98B
2.Timequake
3.The Seventh Element
4.Neo Nostalgie
5.Turbo Tobben Overdrive
6.Five Corners
7.Ultra-Lystig
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コメント
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ここで掲載されているギタリストは知りませんでしたが、ホールズワース系のギタリストって確かに沢山いますね。
後期?のBill Connorsとか、Scott McGillとか、Tim Millerとか… 私的にはジャズへの傾倒が顕著なTim Millerが好みですが…
ホールズワース系ギタリストは一見ジャズに向いていそうですが、奏法からくるフレーズの制約があるためかどうか分かりませんが、アドリブに柔軟性が無いというか、情緒的な表現が浅いと言うか… 似通った弱点を持っている気がします。
投稿: betta taro | 2010年2月11日 (木) 23時09分
betta taroさま
コメントありがとうございます。
ホールズワース系はどちらかというとロック、さらに言えばメタル系と相性がいいのではと個人的に考えています。自由度が低いメタルの様式なら、うまい具合にはまるのではと。
Tim Millerは私も好みです。変態性でいえば、意外に本家に匹敵するのではと思います。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年2月14日 (日) 15時31分