エフェクター大魔王、Frank Marino降臨!
Musician●Mahogany Rush
Title●Frank Marino & Mahogany Rush Live(1978年)
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ここでは「アラン・ホールズ・フォロワー」をよく登場させていますが、1970年代から80年代にかけてやたらと出現したのが「ジミ・ヘンドリックス・フォロワー」です。元「プロコルハルム」のロビン・トロワー、元「スコーピオンズ」のウルリッヒ・ジョン・ロートあたりが有名ですが、白人なのに顔を黒く塗りたくってアフロヘアーにして登場したランディ・ハンセンなどという奇天烈系ギタリストも登場しました。
今回、紹介するのはFrank Marino率いる「マホガニー・ラッシュ」です。1970年代にカナダで結成されましたが、初期の3枚はフォロワーであることを控えめにしていましたが、4枚目にあたる76年発表の「鋼鉄の爪」あたりから強烈に押し出すようになりました。1978年に発表されたこのライブ盤はその直後の作品です。
リーダーであるフランク・マリノは何かのインタビューで「ジミヘンが死んでから急に指が動くようになってギターを弾けるようになった。彼の魂が乗り移ったのだろう」などとふざけた発言をしていた記憶がありますが、ここで聴かれるプレイはあながち冗談とも嘘とも言えません。ギター、ベース、ドラムというトリオ構成をとっているのも、「エクスペリエンス」を当然意識したものでしょう。オープニングの「Introduction」はキーボードらしき音が聴かれますが、おそらくペダル状のキーボードでは? 続く「The Answer」は女性コーラス的なエフェクトを効果的に使い、スペイシーな音空間を作り出しています。ラスト「Purple Haze(紫の煙)」は言うまでもなくジミヘンの代表曲ですが、本家を遥かに上回るド迫力で聴く者を圧倒しています。
フランク・マリノはギブソンのSGスタンダードを主に使用し、夥しい数のエフェクターで独自のスペイシーサウンドを作り出していました。テクニックとしても当時は「最速」と評価されていた記憶がありますが(あくまでもロック界限定ですが)、これはエフェクターによる恩恵も大きかったのではと思います。
ちなみにマホガニー・ラッシュは1978年に初来日を果たしています。何本かテレビ出演もしていましたが、ありがちのカラオケ&口パクではなく、きちんと生演奏していたのに妙な感動を覚えた記憶があります。番組名は失念しましたが、雪村いずみの娘、朝比奈マリアが司会の音楽番組にも。なぜか海賊版DVDでその模様を見ることができます。
●Musicians
Frank Marino / Guitar,Vo,Key
Paul Harwood / Bass
Jim Ayoub / Drums
●Numbers
1、Introduction
2、The Answer
3、Dragonfly
4、I'm a King Bee
5、Excerpt from "Back Door Man"
6、New Rock & Roll
7、Johnny B. Goode
8、Talkin' 'Bout a Feelin'
9、Excerpt from "Who Do Ya Love"
10、Electric Reflections of War
11、World Anthem
12、Purple Haze
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