ひとつの作品で2度美味しいうれしい作品(Michael Shrieve)
Musician●Michael Shrieve(dr)
Title●Two Doors(1993年&1995年)
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フリージャズ系のドラマー、Michael Shrieve(マイケル・シュリーヴ)が1995年と1993年に別々に行ったセッションをひとつのアルバムにまとめたものです。
まず、1995年のセッションは、ギターに超ハイテクギタリスト、Shawn Lane(ショーン・レーン)、北欧が生んだ超絶ベーシスト、Jonas Hellborg(ヨナス・エルボーグ)とのトリオ構成。ショーン・レーンとヨナス・エルボーグといえばこの作品以外でも多くの共演をしていますが、1曲目の「Srellar Rays」や2曲目「Deep Umbra」という曲はタイトル名こそ変わっていますが、彼らが残している一連の作品でも聴くことができます。当然、ショーン・レーンの超人的な速弾きはここでも健在ですし、怪鳥音のようなボーカルも冴えわたっています。アルバムの名義こそMichael Shrieveですが、2人のクレジットで出しても一向にかまわないという感じです。
一方、1993年のセッションメンバーは、ギターにビル・フリゼール、オルガンにウエイン・ホロビッツという布陣。ここで聴かれるサウンドは、まさにフリゼールのやりたい放題という感じで、彼自身のソロアルバムでもなかなか聴くことのできない過激なフレーズを連発しています。
この作品はショーン・レーンとビル・フリゼールという個性派ギタリスト2人が牛耳ることに結果的にはなっています。ギター好きにとっては思いがけない掘り出し物という感じです。
●Musicians
Michael Shrieve / drums
Jonas Hellborg / bass
Shawn Lane / guitar,vocal
Bill Frisell / guitars
Wayne Horvitz / organ
●Numbers
(DEEP UMBRA)
1. Stellar Rays
2. Deep Umbra
3. Sorcerer
4. Baraji
5. Caress of Lillith
6. Smiling Tarshishm
7. Juvalamu
8. Palace of Dreams
9. Locomotion
(FLYING POLLY)
10. Data Trash
11. Stella
12. Your Saviour
13. Pipeline
14. Crocodile
15. Lincoln Logs
16. First Train
17. Queen Bee
18. Flying Polly
19. Stella (Reprise)
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コメント
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Michael Shrieve、Jonas Hellborgというと…
奇態な超絶ギタリスト=バケット・ヘッドとのアコースティック・トリオ作品である「Octave Of The Holy Innocents」をどうしても思い出してしまいます(^ ^;
Shawn Laneは残念ながら亡くなってしまいましたが、Jonas Hellborgとの共演で「Temporal analogues of Paradise」を頂点?とする数々の素晴らしい作品を残しましたね…
(abjohn様とコンタクトできたのがうれしくて書き込みを沢山してすいませんm(_ _)m)
投稿: betta taro | 2010年2月11日 (木) 23時25分
betta taroさま
コメントありがとうございます。
Shawn Laneは音だけ聴いていても凄いのですが、映像をみたらさらにぶっ飛びますね。同じ人類なのかと思ってしまいます。
「Octave Of The Holy Innocents」は私も好みです。一時期、毎日のように聴いていました。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2010年2月14日 (日) 15時37分
確かに晩年のShawn Laneはジャバザハットの様な体形になってしまい、演奏も座り弾きで、巨体に比べてギターがいかにも小さく見えました(^ ^;
>「Octave Of The Holy Innocents」は私も好みです。
→バケット名義の盤には近寄らない様にしていますが(^ ^; この作品はヨナス・エルボーグのコントール?がよく効いていて、充実した内容の作品になっていますよね。
Shawn Laneもエルボーグとの出会いがなければ高みに到達する事もなく、タダの速弾きギタリストとしての人生になっていたのではないかと思ったりします。
投稿: betta taro | 2010年2月14日 (日) 18時37分
昔の記事にコメントを残す事に躊躇しましたが、と前置きします。
因みにブックレットのデザインは、
ULF von KANITZなのでしょうか?
投稿: Junya | 2013年5月31日 (金) 16時57分
Junyaさま
コメントありがとうございます。
いまCD本体を家庭内捜索中なのですが、
例によって行方不明です。
でもって、確認できません。申し訳ありません。
発見できた暁には…(汗)
(昔の記事へのコメントの件、お気になさらず…)
投稿: 奇天烈音楽士 | 2013年6月 2日 (日) 13時17分