ホールズワース、ヘンダーソンが好きな方にオススメ!Richard Hallebeek
Musician●Richard Hallebeek(guitar)
Title●Richard Hallebeek Project(2004年)
■メーカーサイト(LNR)より購入
今回ご紹介するのは、オランダ出身のテクニカル系ギタリストRichard Hallebeek(リチャード・ハレビーク)によるソロアルバムです。2004年発表。特別ゲストとして、Shawn LaneとBrett Garsedという2大変態ギタリストが招かれています。ちなみにShawn Laneはこのアルバムに参加した後の2003年9月に40歳という若さで亡くなってしまいましたので、実質的にラスト・レコーディングということになります。言うまでもなく、Hallebeekは自他ともに認める「ホールズワースフリーク」です。
Richard Hallebeekは日本ではまだまだ無名の存在ですが、以前、マーク・ヴァーニィー・プロジェクト(MVP)シリーズで、フィンランド出身のテクニカル系ギタリストAntti Kotikoskiと組んで発表された「Generator」(1995年)というアルバムで一部のギターファンに注目された若手ギタリスト。この「Generator」でもアラン・ホールズワースとスコット・ヘンダーソンを足して2で割ったような超絶技巧を披露していましたが、このソロアルバムでも凄絶なギターソロを聴くことができます。
全体のテイストとしてはプログレッシヴ・フュージョンという感じで、すべての曲が実に怪しい変態性にあふれています。Richard Hallebeekはギターのほかにギターシンセ、キーボードなどを担当していますが、この作品の変態性をより高めているのが、なんと言ってもShawn LaneとBrett Garsedの存在。Shawn Laneは4曲、Brett Garsedも4曲に参加していますが、Richard Hallebeekのソロパートに加えて、3者が凄まじい変態性をいかんなく発揮していますので、ギターファンには堪らないところです、と書きたいところですが、ガースドは相変わらずですが、ショーンは死を前にして何だか悟りきってしまったようです。多分、彼自身が愛するインダス川の向こうに見える黄泉の淵が見えていたのでしょう。
とは言え、テクニカル系ギタリストの屋台骨を背負って立つべき逸材であることは間違いありません。ホールズワースやヘンダーソンなどのテクニカル系ギタリストをこよなく愛する人、そしてShawn LaneとBrett Garsedが好きな人には自信をもってお勧めしたい傑作です。ちなみにレーベルメイトLalle Larsson(key)が参加しています。もっとHallebeekを聴きたい人は、エスニック系ドラマーRene Engelや同国出身のドラマー、Sebastiaan Cornelissenなどの作品でも聴くことができます。
●Musicians
Richard Hallebeek / guitars
Shawn Lane / guitars
Brett Garsed / guitars
Bas Cornelissen / drums
Lalle Larsson / keyboards
Udo Pannekeet / bass
●Numbers
1. Prescription Strength
2. Lined Out
3. Canoga Park
4. Good Food
5. Free
6. Axe
7. Enigma
8. Orange Faces Everywhere
9. Imagine
ちなみにCDとともにサイン入りのスコアも送られてきました。
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