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2009年12月 1日 (火)

Tony Williams / Lifetime:The Collection(1975-1976年)

Dscf1147






Musician●Tony Williams(drums)
Title●Lifetime: The Collection(1975年&1976年)
■ディスクユニオンで購入

弱冠17歳(!)でプロデビューし、マイルス・デイビスのバンドで活躍した“地下鉄ドラマー”トニー・ウイリアムスが結成したLifetimeの「ビリーブ・イット」(1975年)と「ミリオン・ダラー・レッグス」(1976年)の2枚のアルバムをカップリングしたお得なCDです。1~6が「ビリーブ・イット」、7以降が「ミリオン・ダラー・レッグス」からの曲です。

第1期のLifetimeではジョン・マクラフリンをギタリストとして迎えて、一種混沌としたカオスの世界を表現したトニー・ウイリアムスですが、この2作では一転してロックタッチで分かりやすい音作りを志向しています。特にマクラフリンと同じイギリス人ギタリスト、アラン・ホールズワースを迎えたのが大きい要素だと思います。第1期は確かにジャズロックシーンを語るうえでは第1期Lifetimeは重要ですが、聴きやすさという点ではこの時期が一番です。まさにジャズロックの金字塔と言っても過言ではありません。

全編がトニーとアランの激しい超絶技巧で埋め尽くされていて、言いようのない緊張感をもたらしています。特に「ビリーブ・イット」での「Fred」「Proto-Cosmos」で聴かれる二人の激しいバトルは後世に語り継がれるといっても過言ではないほどのベストプレイでしょう。ソフト・マシーンなど、おもにイギリスに本拠地を置いていたアランをわざわざ呼び寄せただけの価値があります。

「ミリオン・ダラー・レッグス」では、前作の基本フォーマットを継承しながらも、ややファンク色を打ち出したサウンドが随所に見られます。前作で感じられた異様なほどの緊張感はやや薄らぐ嫌いがありますが、それでも決めるべき場所では決めるという感じでしょうか。ただ、アラン・ホールズワースの持ち味があまり生かされていないように感じます(案の定、アランはその後脱退してしまいます)。「Inspirations Of Love」ではストリングスを取り入れるなどの実験を試みていますが、今ひとつシックリと馴染んでいないように感じられます。これは、個人的な好みですが、「ミリオン・ダラー・レッグス」よりも、スタジオライブ的な荒々しさと緊張感がみなぎる「ビリーブ・イット」のほうが、作品としては優れているのではないでしょうか。

この「ビリーブ・イット」は未発表テイクを2曲追加したヴァージョンも出回っていて、どちらを買うか悩むところですが、まずこの「The Collection」を十分に聞き込んだうえで、「ビリーブ・イット」のボーナストラックを聴くと深く楽しめると思います。

さて、最近になって同時期に在籍したアラン・ホールズワース(g)はやはり同メンバー、アラン・パスクァ(Key)と組んで「Blues For Tony」 というトリビュート物を出しています。若い2人にとっては大きなステップになったばかりか、このアルバムがいまなお強い影響を与えていることは言うまでもありません。



●Musicians
Tony Williams / drums,vocal
Allan Holdsworth / guitar
Alan Pasqua / keyboard
Tony Newton / bass,vocal

●Numbers
1.Snake Oil
2.Fred
3.Proto-Cosmos
4.Red Alert
5.Wildlife
6.Mr. Spock
7.Sweet Revenge
8.You Did It to Me Baby
9.Million Dollar Legs
10.Joy Filled Summer
11.Lady Jane
12.What You Do to Me
13.Inspirations of Love
Dscf1148

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アラン・ホールズワース関連」カテゴリの記事

コメント

今まで、Lifetimeはマクラフリン参加の「Emergency」しか聴いたことが無く、ビッッチェズ・ブリューの前哨戦的位置づけのユニットという理解しかなかったのですが…

こちらの記事を拝見し、早速、ホールズワースが参加したLifetimeの「Believe it」をDLしました。
確かに、聴きやすくて面白いジャズロック作品に仕上がっていますね。
大変有意な情報をありがとうございました。

ちなみにツイターでこちらのブログの紹介をつぶやいた所、早速、影響を受けて盤を購入された方がおられました→http://twitter.com/koisuru_wakusei 
奇天烈音楽士様は音楽業界に着実に貢献されていますね!

すいません。参照したURLが誤っておりました。正しくはこちらです→http://twitter.com/koisuru_wakusei

betta taroさま

呟いていただきましてありがとうございます。私は船場吉兆の女将のささやき程度でまだ呟いていませんが、近いうちにデビューしたく思ってます。

「Believe It」を初めて聴いたのは30年くらい前だったと思います。某店でやたらと格好いいギターが聴こえてきたので店員さんに確認したら、この作品でした。ホールズワースはギブソンSGスタンダートを弾いています。

Lifetimeはマクラフリン時代も捨てがたいのですが、聴きやすさならやはりこの盤ですね。どんな方がこの作品を購入したかが興味深いですが、お若い人だと嬉しい思いです。

ところで私のジャンル分けは結構直観的で、何となく「ジャズロック」としましたが、考えてみれば妙な表現です。ちなみにシンコーミュージック刊「ジャズ・ロック」という本にはちゃんと掲載されているのでたぶんOKなのでしょう。

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