Garsed & Helmerichの1st!
Musician●Garsed & Helmerich(guitar)
Title●Quid Pro Quo (1992年)
■Gemm.comより購入
オーストラリア出身の超絶ギタリスト、Brett Garsed(ブレット・ガースド)と両手タッピングの奇才・T.J Helmerich(TJヘルメリッチ)による共同作品3作のうち記念すべき第1作。1992年にテクニカル系ギタリストの登竜門的存在のシュラプネルレコードが作った兄弟会社・レガートレコードから発売されています。レガートレコードが倒産してしまったので、現在では全世界的に入手困難というのが残念です。
ブレット・ガースドとTJヘルメリッチという2人の奇才がコンビを組むことによってどんなサウンドが出来上がるのかと、聴く前からドキドキしてしまいますが、全体を通してみるとそこで展開されているのは、比較的ストレートなロックです。それでも2人が繰り出すフレーズは大変個性的というか、俗に言う「変態フレーズ」の嵐。これでもか!と繰り出される捻じ曲がったフレーズも数々は、好事家にとってはまさに大好物となることは間違いありません。2人は右と左のチャンネルで弾き分けていますが、どっちが誰かは聴いてからのお楽しみです。とくにオープニングの「Subway」はとにかく格好いいです! メンバーをみるといまやスコット・ヘンダーソンと双頭バンドを組むGary WillisやNelson時代からの盟友Bobby Rockの名前が発見できます。
しかし、あえて難点を指摘すると、後半になると2人がそれぞれヴォーカルをとり、それがまたキャラに似合わず大変ポップな仕上がりであるという点。しかも2人ともハイトーンボイスで結構歌唱力があったりするので困ります。よほどでないかぎり、この2人のヴォーカルを聴きたい人なんていないはず。そんな余裕があるのであれば、もっとギター聴かせてくれよ!と感じた人も少なくないのではないでしょうか。
この2人はほかにも「Exempt」(1994年)というアルバムのほか、ファン限定に発売されたCD-R「Under the Lash of Gravity」という作品があります。どちらも入手困難ですが、後者のほうは現在iTunesでダウンロード可能です。興味のある人はいますぐチェック!
●Musicians
Brett Garsed /guitar, vocal
T.J. Helmerich /guitar, vocal
Gary Willis /bass
Paul Mirkovich / keyboards
Bobby Rock /drums
Dan Wile / Percussion
●Numbers
1. Subway
2. Megan
3. Cherokee
4. Dirty Work
5. Destined to Die Jesting
6. Musical Oasis Awaits Us
7. Mirage
8. So Hard to Say
9. Punch Line
10. You're the Bossa
11. Quid Pro Quo
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